事務所通信 平成29年4月号

事務所通信bana

平成29年4月
つれづれ日記 5回目
税理士 舩橋信治
桜が満開の季節となりました。いかがお過ごしでしょうか?舩橋会計は、3月決算に追われて息つく間もないという感じです。
この季節になりますと、濃紺の真新しいスーツを着たフレッシュマンを見かけ、自分の新入社員の頃を思い出してほほえましい気持になります。こんな組織が向かない私も一応会社員をしていた時代がありました。
その会社はアイシン精機という誰もが知っている大きな会社です。本来、私のような学業成績の悪い人間はそういうブランド企業に入社することは無理なのですが、偶然にも入社出来てしまったのです。
入社の前に試験というものがありました。なかなか難しい試験で制限時間は40分でした。その日は、たまたま入社試験を受けるのが私だけだったようで、一人で試験を受けました。試験官も一人です。
問題を解きながら、まだ終わらないのか長いなーと思って試験官を見ますと、なんと試験官は眠ております。きっと仕事の疲れがあって、私一人だけを監督していたので、昼寝をしてしまったのでしょう。
私は時計を鞄の中に入れてしまっていたので、とにかく問題を解いていたら最後まで解けてしまいました。そして見直しまで出来てしまいました。もし正規の40分という時間の中でしたら、私の力だったら半分くらいしか出来なかった試験だったと思います。
ようやく試験官(その会社の社員)が目を覚まして、私の答案用紙を回収しました。そして試験官は笑いながらこう言いました。「あれ、ちょっと長くなりすぎちゃったね」。おそらく90分くらいは時間をいただいたような気がします。今思えば、あれは試験官の粋なはからいだったのか?いや、あの寝顔は本物だ。つくれるものではない。
そういった偶然が重なったので、私のような学業成績が悪い人間でもアイシン精機に入れてしまったのです。
そのアイシン精機には、一人私のことをよく面倒見てくださった上司がおりました。当時、その上司は50歳くらいでした。今でもその上司のことを思い出しますし、税理士事務所を開業した平成16年にもお手紙を出しました。
仕事を指導していただける上司というのは、ときに親よりも大切な存在になります。仕事を覚えなければ社会で生きていけないからです。仕事を丁寧に指導してくださる上司は、一生の恩人になります。もう一度、その上司に会えることが出来たらな、と思います。