事務所通信 平成30年9月

つれづれ日記 20回目  秋分の日のお墓参り         平成30年9月23日

9月は、連休が2回もございました。秋の行楽は、どちらに行かれたことでしょう。私、舩橋は、いろいろと仕事がたまっていたため、事務所で作業をしておりました。しかし、秋分の日ということで、お墓参りだけは行ってきました。

近所のお寺にお墓はありますので、そこへは自転車で行きました。自転車の前方には、長女が座っております。後方には、次男が座っております。つまり三人乗り。長男は、後から自転車で追いかけてきます。

お墓に着くと、お花が枯れていたので、近くの花屋で菊を購入しました。花屋では、サービスで子供向けの花の飾りをいただけました。早速、お墓に水をかけて、蝋燭(ろうそく)と線香をともしました。私が生まれたときには、祖父は既に亡くなっていました。祖父は、戦争で随分と水不足に苦しみ、いつも水を飲みたがっていたという話を聞いていますので、お墓に水をかけるときは、「どうぞ、おいしい水ですよ」という言葉を心の中で唱えてかけます。

一方、子供三人は、手桶(ておけ)のひしゃくで水遊びです。妻はこの水遊びを叱りますが、私は叱りません。子供なので、どうぞ服を汚してください。好きなだけはしゃいでくださいな。というところです。蝋燭(ろうそく)は、暗闇である死者の世界を照らすためにあると解釈して、火を付けます。線香は煙となって天に上がっていきますので、私達のなぐさめが天の死者まで届きますように、という気持ちを込めて火を付けます。

境内の中に入ると、静かな落ち着いた空気に包まれます。お岩さんというお化けの絵画が置いてある場所を私は知っているので、その絵画をもってきて子供を怖がらせる、というのがささやかな私の楽しみ。私が境内の奥で先祖の位牌(いはい)を前に祈っていると、「ボンボンボン・・・」と木魚を叩(たた)く音がする。しかも大音量。和尚(おしょう)さんが飛んできて、「ごめん。これは、触らないで。木魚は、壊れると音がならなくなるから」と叱られました。ちと、はしゃぎすぎたな。当然、親の監督責任が問われることになる。
お墓参りが終わったら、喫茶店に行ってアイスクリームを食べ、その後は公園に行って遊びました。なんてことない一日でしたが、私にとってお墓参りというのは、もっとも高い幸福感を味わえる至福のひとときであります。

どうしてお墓参りというものは、こうも幸福なのでしょうか?もう死んでしまって今はこの世にはいないが、あの世にはいる。あの世というのは、遠い記憶かもしれない。子供の頃おばあちゃんと、いつまでもあやとりをしていた記憶が憧憬(しょうけい)となって、あの世と結びついている。いつか自分もあの世に行く。今はたいへんだけど、あの世ではまたおばあちゃんとあやとりが出来る。

「しんちゃん。今はたいへんなときかもしれないけど、あとそれほど長い時間仕事が出来るわけじゃないよ。よくやってあと20年だよ。だから今のことだけ考えて、人様のお役に立てるように精進(しょうじん)しなさい。お役目が終わったら、こっちの世界にこられるからね。それまでは全力を出しなさい」おばあちゃんにそう言われている気がして仕方ありません。
死者の気配を感じるとき、もっとも落ち着いた心持(こころもち)になれます。こうしてパソコンで文字を打っていると、コオロギの音(ね)が聞こえてきます。またおばあちゃんが何か話かけてきているかな。


モニタリング制度


裏面の解説    これからは、金融機関を選ぶ時代

裏面に経営者保証という言葉が出てきます。これは、会社が金融機関からお金を借りたときに、社長が個人で保証人になることをいいます。事業承継では、社長のポジションだけでなく、この保証人のポジションも引継ぐ場合が多く、それが重荷になって、事業承継が進まないケースが多いのです。

TKCのモニタリングを実施して、その他の要件が整えば、この経営者保証を免除しますということを、埼玉りそな銀行が開始しました。これは、画期的であり、先見性のある判断だと思います。

地方銀行の4割が赤字経営だと言われます。今まで金融機関は会社や経営者の資産余力を担保にお金を貸してきました。これからは、各会社の事業性を評価して、良い経営をしている会社には、資産余力が少なくても金融支援をしていかなければ、金融機関も地域企業も生き残れない時代になったのです。

しかし金融機関が本当に、その会社の事業性を評価できるでしょうか?金融機関も当然忙しいので、一社一社の将来性を深く探る時間はありません。そこで会計事務所と金融機関との連携が出てきます。会計事務所でしたら、お客様の経営状態を把握しています。

さらに会計事務所のサポートでモニタリング情報サービスを実施し、金融機関に会計データを見てもらえば、金融機関は、よりその会社の経営状況を把握しやすくなります。

つまり、モニタリング情報サービスを行うということは、金融機関から支援を受けるときに、資産余力でなく、事業性を評価してもらい支援実行をしていただけるように、情報開示をしていくということです。

下記の図 金融機関と会計事務所が協力し合って、お客様をサポートしていく時代になりました。金融機関と会計事務所は、地域社会の企業存続と雇用を守るという社会的責務があります。①会社 ②金融機関 ③会計事務所 この三者が三位一体となって、地域社会を幸福にしていかなければなりません。

三位一体

事務所通信 平成30年8月

平成30年8月31日
つれづれ日記 「会計とは何か?」        税理士 舩橋信治

今更ながら「会計とは何か?」という問題について、考える機会がありました。一般的に経理をする人間に求められるのは、「簿記の資格を持っている」とか「数字に強い」という要素を挙げられることが多いと思います。これは、これで正しい。しかし、それだけで経理が出来るのか?という疑問も湧(わ)き出ます。もし本当にそれだけあれば経理が出来るというのであれば、経理という処理はひじょうに非人間的でドライなものになります。
しかし、私が感じる経理担当者に必要な要素とは、前述の要素を前提としつつ、さらにそこに二つの要素が加わります。一つは、コミュニケーション能力が高いということ。二つ目は、前向きで健康的な心をもっていることです。
まず一つ目。なぜコミュニケーション能力が高くなければならないのか?経理担当者が処理を行った後に、その内容を社長に報告しなければ、社長は経営の判断をすることが出来ません。その月の経理処理が完了してパソコンの電源を切って、「あーあ、今日も仕事を頑張ったぞ!」と帰路に着いてしまったら、重要な情報はパソコン内部にストックされたままです。これでは、税金の申告は出来ても、会社の成長に何一つ貢献していません。だからこそ、経理担当者は、社長に逐一(ちくいち)経理の情報を伝えて、社長に「経営を考える機会」を与え続けなければならないのです。
いやいやそれは税理士の仕事ですよ。経理担当者は、あくまでも経理処理のみをすればいいのであって、その報告は税理士さんの仕事でしょ。・・・という意見もあるかもしれません。確かにその通りです。しかし、より会社を強くしていこうと考えたら、経理担当者からの報告は必須となります。なぜなら、税理士事務所が会社に訪問するのは、よく行って月に一度です。でも経理担当者なら毎日会社に来ています。より新鮮な情報を得ることが出来ます。
しかし、この文章は、経理担当者を攻めて追い込んでいるわけではありません。今現在、社長に報告が出来ない経理担当者は、たくさんいらっしゃると思います。もし報告が出来ていないとしたら、その「報告の仕方」を伝えていない私(舩橋)の責任なのです。そういう思いもあって、今回「財務報告力養成講座」を開催させていただきました。
経理担当者に必要な要素、二つ目の「前向きで健康的な心」についてお話しさせていただきます。
先日、息子(小学校1年生)がピアノコンクールに参加しました。成績は、最下位でした。妻は、「こんな成績ならもうコンクールには参加しない方がいい。発表会だったらみんな褒めてくれる。この間の発表会は、あるおじいちゃんが、すごく褒めてくれたもの。コンクールなんて意味ないよ。」と言いました。しかし、僕は次のように諭しました。「コンクールは勝ことが目的じゃないよ。前回のコンクールに比べたら今日はミスなく堂々と弾いていたよ。それに今は技術を伸ばすことが重要ではないんだよ。音楽って楽しいなって感じたり、人前で緊張することに慣れたり、そういうことの方がずっと大切だよ。それにコンクールで負けたことによって、すごく学んでいるんだよ。自分よりすごい子供は、いっぱいいるっていうこともわかる。負ける悔しさも味わえる。次はどうやったらもっといい成績がとれるか考えるキッカケにもなった。発表会は発表会で出ればいいけど、コンクールはなるべく続けて出た方がいいよ。もっと遠くを見ようよ。この子は、絶対にもっとピアノが上手くなるっていうことを信じようよ。信じるっていうのは、ある根拠があって信じることを、信じるっていうんじゃないよ。何も根拠がないところで信じることを、信じるっていうんだよ。」そんなことを妻にいいました。そしたら妻が「はい。はい。そうだね。」と軽く聞き流しました。いつものことか。
経理担当者が社長に報告するときの報告の仕方も重要だと思うのです。「社長、売上が伸びていませんよ。ぜんぜんダメですよ。」なんて言われ方をされたら、社長はヤル気になるでしょうか?「社長、売上が下がっているのはなぜでしょうか?私達で力になれることは何かありますか?」と言われたら、社長も従業員のために頑張ろうと思うのではないでしょうか?
未来は、どのように造られるのでしょうか?いろいろな好条件が揃っているから輝かしい未来がやってくるのでしょうか?私はそう思いません。好条件がそろっている中小企業など見たことがありません。必要なのは、前向きで健康的な心だと思います。それがなければ中小企業は発展しないと思います。だからこそ、社長に報告する立場にある経理担当者は、前向きで健康的な心をもっている必要があるのです。またもっていないのであれば、そのように振る舞うことが大切だと感じます。しかし、ここでも経理担当者を攻めているのではありません。経理担当者には、そういったスポーティーなアクティブな精神が必須だということを伝えていない私(舩橋)が悪いのです。だから、財務報告力養成講座では、その点にも折に触れて発言していきたいと考えています。
誰かが失敗したとき。「あーあ」とか「やっぱり」とか、それみたものか、のような発言をする人は意外に少なくありません。でも中には、人の失敗を見て見ぬふりをしてあげたり、それをサポートしたり、励ましたりする発言をする人もいます。経理担当者に求められる要素は、このようにひじょうに人間的なものです。経理担当者は、ピアニストと同じです。ピアニストが楽譜を読み込むのと、経理担当者が会計データを入力する作業は同一です。その後、ピアニストが人を感動させる演奏をするのと、経理担当者が人を勇気づけ何かを考えさせる報告をするのも同一です。

9月から始まる財務報告力養成講座では、経理担当者さんが負担に感じないように、社長に報告するのが楽しく感じられるように工夫をして伝えていきたいと思います。
財務報告力養成講座の参加料は無料で、おまけに私が料理したカツ丼が昼食についてきます。同封したチラシをご確認していただき、ご参加していただければ嬉しいです。今後も財務報告力養成講座は、続けて参りますので、来られるときに、又は、受講したい講座があったときに、お気軽にご参加いただければと思います。
私は、祝祭感覚が好きです。人と面談するのも、仕事をするのも祝祭だと感じております。だから楽しく笑いながら勉強したいと思い、カツ丼を料理することにしました。

追伸 財務報告力養成講座では、「経理担当者のお悩み交換会」の時間もあります。同じ経理担当者が、同じ空の下で、同じ悩みを抱えている、ということを知ってください。そして、気軽になってください。


平成30年9月1日
経理担当者は、風のように柔らかく。
舩橋信治
経理担当者は、目立った特技を持っているわけではありません。営業部の営業マンは、会社に必須の仕事をとってきます。製造部の技術者は、現実に形として目にみえる製品を造り上げます。経理担当者は会計データ入力しているくらいで、これといった特技を使って仕事をしているようには見えない。こんなふうに思われがちなのが、経理担当者ではないかと感じます。
しかし、私は、経理担当者というのは、特別なポジションに立っており、会社の運命の鍵を、その懐に隠し持っていると考えています。なぜかというと、会社全体を数字を使って正確に把握出来ているのは、経理担当者のみだからです。下の図をご覧ください。

経理担当者は、A基準B基準C基準D基準を内包させる
営業部は、営業部の事情しかわかりません。製造部は、製造部の事情しかわかりません。もし製造部が営業をしてしまったら、儲(もう)かるものではなく、好きな物ばかり作っているでしょう。そうしたら利益は出ません。もし営業部が開発をしたら、儲かることだけを考えて開発を進めるでしょう。これでは、社会が受け入れる特許を取得することは出来ません。このように部署ごとに別々の文化や基準がありますので、その部署についてはエキスパートでも他の部署のことは、あまりよくわかっていないのが普通です。
しかし、経理担当者は、各部署から数字や書類が集められてきますので、全体の部署を客観的にデータ的に常に眺めています。会社全体を最も俯瞰的に冷静に見れるポジションにいるのは、経理担当者なのです。
その経理担当者が各部署の人間とコミュニケーションをとって、世間話をしながらその部署特有の悩みや強味や外部環境などを聞きます。そうすると、徐々にその部署のみがこしらえている流儀、文化、基準がわかってきます。それらの基準と会計データを併せてみていくと、その部署が会社の成長に貢献しているのか、あるいは、将来どのような危険が迫っているのか、ということを推測できる可能性が高まってきます。
それって社長の仕事でしょ?と思われるかもしれません。そうなんです。経理担当者は、社長以上に会社の状況がよく見えるポジションにいるのです。中小企業の社長は、毎日やることが多くて、日々の取引で追われています。意外に会社全体を眺める時間がありません。会社に見えない危機が迫っているとしたら、それを最も早く察知するのは、おそらく、社長でもなく、占い師でもなく、コンサルタントでもなく、現場の人間でもなく、詩人でもなく・・・・経理担当者だと思います。
例えば、物価の微妙な変動は営業利益率を変化させます。従業員の不正は、現金実査に出てきます。外注費の高騰は、限界利益率に顕著(けんちょ)に表れます。ただし、経理をとにかくやっていれば、経理担当者は、会社の全体が把握できるようになるというわけではありません。一つの心構(こころがま)えが必要です。
それは、「他者の基準を内包させる」という心構えです。上記の図にありますように、営業部にはA基準があります。製造部にはB基準があります。その部署、その人ごとに別々の価値観や文化があります。それを自分と関係がないというスタンスで無視するのではなく、その垣根を越えて、その基準を受け入れる柔らかさをもつ必要があります。
風は、柔らかく吹きます。なぜ風は、あんなにも柔らかいのでしょうか?山があれば、山の形にそって風は流れていきます。ビルがあれば、ビルの形にそって風は流れていきます。それぞれの主張を受け入れて、何も言わないで風は流れて行きます。
もしも経理担当者が各部署の基準を自己に内包させて、そのうえで数字のデータを使いそれぞれの部署を見て、また会社全体を見ることが出来たら・・・そこには何かしらのメッセージが電波にのって流れているはずです。そんなふうに会社を見て、状況を報告してくれる経理担当者がいたら、社長は涙を流して喜ぶはずです。だって、そんな価値観をもった経理担当者には、おそらく社長は出会ったことがないはずだから。
社長も人間。社長も社長の地獄を抱えて生きています。そんな重みを少しとってあげて楽にしてあげる。人の重みを一つとると、自分の重みは三つなくなる。経理担当者は、そういうことができるポジションに立っている、会社になくてはならない重要な存在だ、その代わりは簡単には見つからない、と私は考えています。


財務報告力 1 財務報告力 2 財務報告力 3 財務報告力 4 財務報告力 5 財務報告力 6

事務所通信 平成30年7月

平成30年8月3日
つれづれ日記 18回目

経営者の皆様、いつもお仕事ご苦労さまです。今年の夏は異常な暑さで、各所で気温が40度ちかく上がっております。会計事務所なので、クーラーの聞いた室内で執務する場合が多いので、夏の暑さとはあまり縁がない、と思われる方も多いと思います。

確かに一般のお仕事よりは、エアコンの効いた室内にいる時間が長いのですが、私の場合は、公的交通機関を利用することが少なくありませんし、岩倉駅までは自転車で行くことが多いので、この激暑と無縁でいられるというわけではありません。

むしろそんなに暑さに適応していない体で、アスファルトからの照り返しを受けながら道を歩いていると、ここはフライパンの中なのか?と錯覚してしまうほどです。そして、顔が本当に焼けてしまうのではないか、という恐怖さえ感じます。その日の夜、名古屋の日中の気温を確認したら40度に達していました。そうか40度だったのか。どおりで生命の危機を感じたわけだ。

電車に乗っていく先は、いろいろとあります。その中でもとりわけ銀行が開催する経営者セミナーというのは、なかなか大変な作業となります。最近では平成30年6月に三菱UFJ銀行が主催する経営者相談会にアドバイザーとして出席させていただきました。平成30年8月は、中京銀行の事業計画策定支援セミナーにアドバイザーとして出席させていただきました。そして現在は、名古屋商工会議所新瑞支部開催の事業計画作成セミナーにアドバイザーとして出席させていただいております。

こういった企画では、多くの経営者の方にお会いすることが出来ます。そして、そのお話しをお聞きする中で同じ問題を抱えているということに気付きます。それは、事業承継の問題です。多くの経営者は、事業を2代目や3代目に引き継ぐための方法に苦心されておられるのです。幸い舩橋会計は、事業承継に対応することが出来る事務所となっております。これは意図して事業承継に取り組んでいるというよりも、お客様からご相談を受ける中でその経験を積ませてもらったという感じです。

事業承継を行うには、まず事業計画の作成が必須となります。未来5年間から10年間の資金繰り計算をしなければならないからです。事業承継にもお金がかかるんですね。次は、株の評価と相続シュミレーションです。そして最後に特例事業承継税制の適用となります。どれも特殊な計算となりますが、TKCのソフトを使用して舩橋会計ではそれらを行っております。

舩橋会計は、これからもTKCシステムを活用して、事業承継に取り組んで行きたいと思います。そして、この地域の会社が一つでも生き残れるように社会貢献したいと考えます。事業承継が失敗すれば、この地域の会社が一つ消えます。それに成功すれば会社の存続だけでなく、雇用が守られます。雇用が守られれば、その家族が幸福になります。その幸福な中で育った子供たちは、20年後30年後に誰かを助けるかもしれません。もしかしたら私の子供を助けてくれるかもしれません。私達は、みんな遠い未来でつながっているのかもしれません。そう考えると、自我とか他人とかそういった区分する感覚は、持っていない方が生きやすいのかもしれません。そんなことを考えながら事業承継その他の業務に取り組んでおります。


クイズ7月答え

損益分岐点とは、利益がちょうどゼロになる時点での売上高をいいます。つまり、その損益分岐点を超えれば、超えたところから利益が発生します。

損益分岐点=固定費/限界利益率

問題に当てはめると、固定費/限界利益率=480/0.6=800となります。そしてこの800を売上高として、実際に利益がいくらになるか計算してみます。
800×限界利益率0.6=480
480-固定費480=0利益となります。
この問題の会社は、売上高が800以上なければ利益が出ないとわかりました。
TKCの変動損益計算書の特徴は、この限界利益率が常に表示されていることです。限界利益率がわかれば、計算機をたたくだけで、簡単に損益分岐点が出ます。


死なない時代
裏面をお読みください。裏面では、死ぬ直前で死ななかった歯科医の本当にあった話を挙げています。
節税目的で保険契約をする経営者の方は、死亡保険しか加入していないケースが多々ございます。確かに死ねば多額の保険金が遺族に入るのですが、死ななかった場合はどうでしょうか?
例えば、交通事故で植物状態になった場合や機械に巻き込まれて両手を失った場合、あるいは失明をした場合、そんな場合にも多額の保険金がもらえる契約になっているでしょうか?
完全に死ぬことだけを前提とした保険契約は、危険です。現在の高度医療では大事故でも生命を維持させることは可能になっています。死ななかった場合にも保険金がもらえるように契約をしなければなりません。
つまり保険契約は節税のためにするのではなく、それは副次的効果であり、本来は残される従業員やご家族が困らないように準備しておくためのものです。
保険契約の内容で心配な面がありましたら、舩橋会計にご相談ください。舩橋会計は、求められても求められなくても常に同じスタンスでお客様に助言させていただきます。「愛されても愛されなくても変わらない愛、それが本当の愛だ」とゲーテは言いました。私達も常に同じ距離でお客様に真実をお届けする役目があると考えております。私達にとって保険は商品ではなく、大切なお客様をお守りするための手段となります。


中京銀行事業計画策定支援セミナー

去る平成30年7月26日、名駅大同生命ビルにて中京銀行事業計画策定支援セミナーにアドバイザーとして参加させていただきました。この事業計画策定支援のために費やした時間は、40~50時間程度です。合計で6社が参加して、自社の事業計画を発表します。
事業計画作成というと、ただ単に将来の希望的観測にたって数字を並べるだけで、そんな暇があったら目の前の仕事を一つでも片付けた方がいい、と思われる方も多いかもしれません。しかし、事業計画作成では計画作成そのものよりも、もっと深い人間的な問題と経営者は向かい合うことになります。
例えば、以下のような問いかけをさせていただきます。
●自社ビル建設と計画にありますが、必要性はどれくらいあるのでしょうか?資金繰り計算しますと、年間の預金残高は2,000万円程度減少します。
●社長は、次期社長に株も渡したいとおっしゃいますが、これは次期社長をやりたいという人がいる前提です。株を取得するには個人が払えないくらいの所得税が発生します。平の取締役になってそれなりの退職金をもらって気楽に年金生活をする方が楽だと考える人は多いですよ。私だったら、むしろ株は欲しくないです。
●社長はご自分のことを発明家だと自負されております。しかし、高額な器具を購入したにもかかわらず、それが生かされておりません。アイデアを出す力は、確かに社長にはあります。しかし、それを継続させていく地道な継続性はあるのでしょうか?
●社長は2代目に情熱が感じられないとおっしゃいます。でも2代目は従業員を大切にしたいのだと感じます。これからは、従業員の福利厚生にも力を入れないと、良い人材が入社しないと考えていると思います。組織というものを造りたいんでしょうね。だから残業しないのではないですか?

これを隣で聞いていた先代社長の奥さんは、涙を流しました。その涙の意味は、私にはわかりません。何か遠い記憶をたどっているような、だけど、誰にも言い訳をしないと自分で決めているような、静かだけど力のある涙でした。

また先代社長からは、「今まで僕に反対意見を言う人はいなかった。自分と違う意見を言ってくれる人が必要だよ」、とおっしゃっていただけました(補足ですが、20時間程度、先代社長のお話しをお聞きしてから厳しめの質問をしております。いきなり一方的に質問をしているわけではありません)。

事業計画発表会が終了した帰り際に、2代目社長からセカンドオピニオンになって欲しいとのご依頼を受けました。その理由は、顧問契約をしている税理士さんが税金の話しかしてくれないから、舩橋さんなら冷静沈着に経営の話をしてくれるからということでした。
そして早速、毎月の社内会議に参加させていただくことになりました。私は誤解のないように、あらかじめ次のようなお話しをさせていただきました。
「私は会議のテーマを発案したり、資料の用意はさせていただきます。しかし、会社の深い部分に干渉することはいたしません。あくまで側面的にサポートするだけです。積極的なスタンスのアドバイスというのは、長く続けることが出来ないからです。また社内会議を行うと、少しづつではありますが、確実に会社は変わります。そのためには会計資料を使って数字に基づいた話をして、個人攻撃をしないことが重要です。そしてなるべく多くの人、できれば従業員全員に出席してもらう方が効果はあがりますよ」

社内会議というのは、別に税理士がいなくても出来るはずです。ではなぜ、私は税理士が参加する社内会議が会社を変えると考えているのでしょうか?
その理由は、こうです。
通常、社内会議を開くと、その内容の多くは、社長の独演会になってしまう可能性が高いからです。またそうならなくても、テーマが一定の方向に向かなくて、毎回短期的、現在の目に見える問題だけを話し合う、という現場処理的な会議になってしまうケースが多いからです。またその問題自体に社長が深くかかわっているために、誰もその問題に触れることが出来ないというケースもあります。

では社内会議には、税理士でなくても、経営コンサルタントや社外取締役のような、その道のプロに来てもらえばいいじゃないか、という疑問も沸き上がります。確かにその通りです。しかし、それらのプロは、資金繰りの計算が出来ません。会社の生命線は、資金繰りです。赤字でも資金が足りれば、会社は潰れません。黒字でも資金が不足すれば、会社は潰れます。資金繰りには、★借入返済★資産購入★減価償却★消費税★法人税等★保険金支払★売掛金回収★買掛金支払など実に多くの要素が関係します。1年後の資金繰りを予想することは会計を仕事にしている専門家でも難しいです。私自身も継続MASを使わなければ計算できません。ましてや会計の知識のない人が、エクセルや計算機で資金繰り予想するということは不可能です。
ですからその会社のお金の流れを把握しており、資金繰りも計算できる税理士が、社内会議に入って、その戦略が財務上耐えうるか確認することは有意義なことなのです。

今回の中京銀行さんの事業計画策定支援セミナーは、14回目となります。私は、これで2回参加させていただきました。TKCの税理士さんなら一度は参加してみたい人気のある企画です。こういった企画にエネルギーを使って下さる中京銀行さんと㈱TKCさんに深く感謝いたします。私にとってこういった企画は、一つの道場です。そこで鍛えて、現在のお客様のお役に立てれば、これ以上幸福なことはありません。
冷静沈着。今回は、2代目社長に何度もそう言われたな。実際の私は、冷静沈着ではありません。いつもあせってばかり。いろいろと心配で仕方がありません。勘違い。でも勘違いでいい。私を必要としていただける場所があるなら、どこへでも行きます。