事務所通信 平成29年8月

つれづれ日記

お盆も過ぎ、虫の音も闇夜に響く夏の終わりという季節に入りました。残暑厳しい中いかがお過ごしでしょうか? お盆は、あの世からご先祖様がこの世に帰ってこられる、特別な期間だといわれます。真っ暗な中で、ロウソクを付けて祈りをささげていると、死んだおばあちゃんが笑っているような気がします。またおじいちゃんは、私が生まれる前に死んでしまったのですが、そのおじいちゃんもそばに来ているような気がします。
死者の気配を感じると、私は心がたいへん落ち着きます。そして、なんだかいろいろな人に対して感謝の念がわいてきます。また心が解放されて、疲れがとれていくような気もします。この感覚は、読書をしているときの感覚に似ていると思います。
読書も死者とつながる行為ですね。夏目漱石を読んで
いると、となりに漱石が座っていて、「舩橋くん。それではダメだよ」と、助言をしてもらっているような気になります。
うまく経営をされている社長さんは、何かしらの行為で闇や死者とつながっているケースが多いと思います。またお墓参りが嫌いという人でも、長時間の散歩や就寝前に天井を見つめるなど、本人は意図しないで瞑想行為を行っている場合も多いと思います。
商売が成功するという保証は、どこにもありません。すごく頭のいい人が、すごい戦略を立てても成功するかどうかわかりません。すごく財産があってすごく人脈のある人が成功するか、というとそうでもありません。どこか運が強くて、お目出たい人、なんとなく波にのっているような人が成功したりします。もうこれは、理屈ではありません。
もう少ししたら、お彼岸が来ます。秋分の日、の前後3日間くらいですね。秋分の日は、昼と夜の長さが同じになります。太陽が真東から上がって、真西に沈みます。こういった自然の営みは、私達人間ではどうすることもできません。しょせん、私達人間の力などしれている、と感じます。自分の力では、どうにもならない、地球のオキテ。そんな秋分の日に、死者の気配を感じれば、心も落ち着くような気がします。

社長力をアップする方法
みなさまは、金融機関の人をどのように捉えていらっしゃいますか?信用金庫や銀行や農協は、お金を預けてお金を借りる所、と認識されておられると思います。もちろんその通りです。しかし、それだけでは、足りないと思います。
金融機関の方は、私達が思っている以上に多くの経営のヒントをお持ちです。多くの会社を見てきておられるので、どのような会社が倒産しやすいか、どのような経営をすると伸びていくか、ということを経験値としてもっておられます。
また同地域の同業種の会社は、どのような経営をしていて、どのような強味をもっているのか、という情報もお持ちです。つまり金融機関の方は、こちらが教えを乞えば、よい教師となってくれるのです。ですから、金融機関の方が会社に訪問されたら、お茶の一杯も出して、いろいろと聞いてみると良いです。多くの情報をいただけます。
さらに、可能なら金融機関の方を相手に、会社のプレゼンテーションをして下さい。短い時間で自社をアピールする練習になりますし、失敗をしても何もマイナスがありません。また自社の財務的な説明も金融機関の方にしてみてください。今後大きな取引が発生したら、社長自らの言葉で財務説明をしなければいけない日が来るかもしれません。
一番まずいのは、金融機関の方に経営状況を聞かれたときに、「よくわかんないから、資料は全部税理士にあずけてあるから、税理士に電話して聞いといてよ」という対応です。金融機関の方は、「わかりました。税理士に聞いておきます」と笑顔で応えることでしょう。でも心の中では、「自分の会社の状況も説明できないのか、この人にお金を貸すのは怖いな」と思うはずです。もちろん自計化していないと、自分の言葉で会社の経営状況を説明できません(自計化とは、自社で会計データを入力すること)。
金融機関の方は、頭を下げて「お金を借りてください」と言われるかもしれません。しかし、あなどってはいけません。金融機関の方は、私達が欲しいと思っている情報やノウハウをお持ちです。もしかしたら、後継者が見つからないときは、マッチングの手助けをしてくれるかもしれません。
質問例
●この地域の製造業は、最近忙しそうにしていますか?
●金融機関の方は、決算書のどこを見ているんですか?
●私の会社は、今どれくらいお金が借りれるんでしょうか?
●金融機関の方から見た、私の会社の格付けは、どれくらいですか?
●新商品を共同開発してくれる会社をさがしているんだけど、聞いてもらえる?
●うちの会社には借入の担保がないけど、借入は出来ますか?
●事業計画書を作ったんですけど、見てもらえますか?
●決算書の報告を簡単にしたいけど、聞いてもらえますか?
●試算表で近況の経営状況を説明したいから、聞いてもらえますか?
●うちの会社は、従業員の年齢層が高いけど、この地域の他の会社も同じように年齢層が高いかな?どう思われますか?
※こんな感じで金融機関の方に質問してみてください。社長力アップのために。

相続のポイント
相続税というのは、税務調査の可能性が高い分野になります。では、その税務調査の可能性を低くする方法は、ないのでしょうか?
例えば、税務署出身の税理士さんや金融機関紹介の税理士さんに依頼すれば、税務調査の可能性は低くなるのでしょうか?答えは、NO.

相続の税務調査の可能性を低くする方法は、「33条の2の書面添付」をすることです。これは、税理士の保証書みたいなものです。この33条の2の書面添付に税理士が嘘を書くと、税理士資格がはく奪されます。ですから、税理士の資格をかけた保証書を添付することが、税務調査の可能性を低くする最大のポイントです。
相続の税務調査で一番税務署が見てくるのは、通帳です。相続開始前の3年間で贈与があれば、それは相続財産に含まれますから、税務署としては追加税金がとりやすいのです。税務署員も自分の成績を上げたいわけです。

通帳の引出しに50万円とか100万円などの引出しが頻繁にあると、亡くなった人が生前に誰かに贈与をしていたと疑われます。それをメモを書くことによって、贈与ではありませんよと主張します。ただメモだけでは弱いので、そこに領収書をつけます。
生前に通院や旅行や買い物で多額のお金を使っていたなら、その領収書を見せることによって、贈与ではありませんと主張します。つまり領収書の有無が重要なのです。

対策としては、相続がちかいと感じ始めたら、とにかく全ての領収書を保存しておくことです。まとめます。
① 33条の2の書面添付を行えば、税務調査の可能性はかなり下がる。
② この書面は、税理士の首がかかっている。嘘は言えない。
③ 相続開始前3年間の通帳コピーに、支出の内訳をメモする。
④ メモだけでは弱いので、領収書を添付する。
⑤ だから、税務署に対抗するためには、領収書は絶対条件となる。
⑥ ○○税理士だから見逃してもらえる。という人脈が通用するほど、税務署は甘くない。

おじいちゃん、や、おばあちゃん、の領収書をいちいち保存する人は、この世の中に1%もいらっしゃらないと思います。でもそれが大切なんです。ちょっと手間ですが、相続が発生したときは、ものすごく助かるんですよ。あなた様ご自身を守ることになります。

※財産の額からみて、相続が発生しない方は、領収書の保存は必要ありません。

事務所通信 平成29年7月

暑い日が続きますが、いかがお過ごしのことでしょうか。
7月は、税務署の人事異動が完了する時期です。つまり7月から税務調査も本格化します。そして早速弊所のお客様にも税務調査が入りました。そのお客様は、誠実に記帳をされておられるので、税務調査は歓迎すべきものとなりました。
税務調査ではいつものことなのですが、ほぼ半日は業務日報や手帳の確認を税務署員はします。いきなり会計データや請求書は見ません。とりあえず従業員が何人で、どの現場で何をしているのか、ということをかなり詳細に聞いてきます。ですので、業務日報などを毎日つけている会社は、税務調査でいらぬ疑いをかけられないのです。
経営者の方は、よく「税務署に勝ちたい」、「税務署にやられるのは悔しい」とおっしゃいます。対策は、簡単です。嘘を付かない。ただそれだけです。
ただどれだけ注意をしていても人間なので間違えてしまうこともあると思います。そのときは、自主的に修正をします。ミスを隠そうとすると、嘘が嘘を呼んで、嘘だらけになってしまいます。
税金を少しでも少なくしたい。税金を少なくすることが最も価値のあること。・・・こういった考えをもってしまうと、嘘も付きたくなってしまうと思います。経営は、節税だけではありません。もしも3年後に設備を購入したいなら、内部留保してお金を会社に貯めなければなりません。節税と内部留保は、両立できませんので、納税しながら内部留保することになります。
また税金によって、知的障害者や未就学児の施設を作ることも出来ます。日本の道路が清潔で、交通事故をすればすぐに救急車が来てくれるのも税金のお陰です。そう考えると、節税至上主義は、切ない気がします。

上の写真は、中京銀行さん主催のバンクセミナーに参加させていただき、私(舩橋信治)が講師として経営計画を発表しているところです(講師は他にも4名)。右端に座っているのが、私です。中京銀行さんとTKCは仲が良く、このように協力しあって、バンクセミナーを開いたりします。
中京銀行 取締役 をはじめ、各支店長 それから TKC中部会の幹部役員など50名ほどが見学に来られました。

事務所通信 平成29年6月

つれづれ日記 7回目 平成29年6月

平成29年6月1日 名古屋駅でTKCの継続MAS研究会が行われました。この研究会は、隔月で実施されており、舩橋会計は毎回全員でこの研究会に出席しております。
研究会ではいろいろな業種が例題として挙げられ、その業績を改善するためにはどのような経営助言が必要かを討論していきます。2時間の中で2回から3回ほど意見を求められるので、ドキドキしながらの参加です。
経営助言といっても経営コンサルタントのように社長に具体的な経営アドバイスをするわけではありません。なぜなら、どのようにすれば業績が向上するかということは、私達よりも社長の方が的確に見えているからです。その道のプロである社長に、その道の素人である税理士事務所の人間が経営アドバイスをすることは、ナンセンスだと我々も承知しているからです。
ですので継続MASで社長に経営助言をさせていただくときは、私達はあくまでも客観的な数字をもとに会計のお話しをさせていただいて、その先の具体的な経営や営業戦略は社長に考えていただきます。数字を使った会話から経営を考えるきっかけをもっていただければと考えています。
もしも社長お一人で経営の改善策や戦略を考え反省することが出来るなら、私達のような経営助言をする存在は必要ないと思います。しかし、一人で経営改善や戦略を考え反省することは、なかなか出来ることではないと思います。人は人と会話をすることによっていろいろなことを考えることが出来るからです。
例えば、孔子やキリストや釈迦は、書物を一切のこしておりません。聖書はキリストの弟子たちがキリストの死後に、キリストとの会話を思い出して書き記したものです。先日ソクラテスの弁明という本を10年ぶりくらいに読みました。その内容は全て会話です。ソクラテスも会話によって思考をして、自己発見をしたようです。
学校の授業でも良い授業というのは、ディスカッションの時間が設けられていると思います。自分の意見を言うことによって、会話によって、自分の定点を見つけていくのは、とても効率の良いアプローチだと思います。
セブン&アイ・ホールディングスでは、全国から管理職を集めて東京で会議を行うと聞きました。今の時代、スカイプやテレビ電話でも会議が出来ますが、多額の経費を使っても社長の生の声を管理職に聞いてもらっています。これは、生の会話には多額の経費を上回る目に見えない効果があると確信しているから出来ることだと思います。
会話によって思考することが習慣化されている人は、会話をワザ化していると言っても良いと思います。そういえば舩橋会計のお客様にもそんなすごい人がたくさんいらっしゃるような気がします。
ちなみに私は5歳の息子と会話しながら、息子に多くのことを教えてもらいます。また仕事で困ったときは、スタッフと会話をしてアイデアをもらい助けてもらいます。もしも私が一人きりで孤独に頭を抱えていても、大した考えは浮かばないだろうと思います。そう思うと多くの人に助けられていると感じます。

誇り高く生きる ファミリー企業の経営者

税理士として経営者とお話しさせていただくと、「うちはどうせ小さな会社だから」とか「うちのような商売は下請けの下請けだから」と謙遜とも卑下ともとれるコメントを言われる方によく会います。大企業であれば、だれもが文句なしに立派な会社というのでしょう。
だとしたら名もないファミリー企業は社会では小さな存在なのでしょうか?いえいえ、私はファミリー企業こそが社会で最も重要な存在だと考えております。その理由としては、ファミリー企業の経営者は世界で最も厳しい過酷な環境を生き抜いている尊い存在だからです。
大企業の社長は、雇われ社長です。数年すれば、次の社長にバトンタッチします。しかし、ファミリー企業の社長は、タイムカードなんてありません。とにかく自分が実際にお金になるアクションを起こさなければつぶれてしまいます。またここは日本です。能力の高い海千山千の経営者がいくらでもいます。さらに借金が返済できない場合には、自分の家や土地がとられてしまう可能性もあります。何か事故が起こればすぐに損害賠償責任です。
もちろん公務員や会社員も大変厳しい状況でお仕事されています。しかし、ファミリー企業で働く経営者は、あまりにも過酷な環境に身を置いておられます。そんな環境で戦士として闘っている社長は、社会に希望と勇気を与えていると思います。
またファミリー企業は、経理に時間とお金を注ぐことが十分に出来ないこともあります。そんな中で日本は、自己申告制度を採用しております。誠実に正しい税務申告をファミリー企業がするはずだ、という信頼のもとにこの制度が成り立っています。ただでさえ資本の少ないファミリー企業が自分の負担で税務申告を正しく行うのは、お金の面でも労力の面でも大変なことです。もしも多くのファミリー企業がウソだらけの税務申告をしたら、日本はどうなるでしょう?おそらく自己申告制度が停止され、ファミリー企業の財務が国の管理下におかれます。そうなると実質的に社会主義国と同じ状態になります。つまり日本の会社の大多数を占めるファミリー企業が誠実な税務申告をしているから、日本の民主主義制度が維持出来ているのです。
以上の2点の理由から、私はファミリー企業の経営者は、尊敬されるべき存在だと思います。例えその業務が小さくても社会的認知が低くてもです。大きな利益をあげなくても、会社を存続させているだけで十分に社会的使命を果たしていると思います。
誰かと比べる必要は全くないと思います。そして、誰かに勝とうとする必要も全くないと思います。一人一人の経営者の小宇宙は、比べることが不可能なほど価値が高いですから。ファミリー企業の経営者であり続ける、ただそれだけで胸に隠れた誇りをお持ちいただいても良いであろう、と思います。
裏面の新聞記事の補足です。赤字AからEまでの部分。

A:給与や処遇面を変えるとあります。しかし、その前にやれることはたくさんあります。例えば、誰でも出来る仕事は、パートさんにやってもらうというのはどうでしょう。社会保険加入して専門知識を得た正社員に、「誰でも出来る仕事」をさせてはいないでしょうか?

B:建設・採掘の有効求人倍率が6.07倍とあります。これは、求職者一人に対して、6.07社の求人があるということです。

C:人手不足は外部委託で・・・とありますが、外部委託は給与よりも割高です。外部委託費は消費税込みの経費ですので、納付する消費税は減少します。しかし、外部委託費自体が割高なので、資金繰りを圧迫します。

D:別の工程も身に付けさせる「多能化」とあります。一人でいろいろな業務を担っていただければ、それだけ効率もよくなり、今の人数で仕事が回るということですね。この場合には、誰がどんな仕事をどこまで進捗しているのかというミーティングが大切になります。

E:新しいテクノロジーで人件費をおさえます。会計ですと、フィンテック(通帳・キャッシュカード自動取込)や証憑ストレージ(領収書をスキャナーで自動取込)を使えば(いずれもTKCの機能)、会計担当者の人件費が大幅に削減できます。

社長の着眼点
①  人件費で重要なのは、労働分配率を時系列で把握することです。労働分配率とは、限界利益の中に占める人件費の割合です。
限界利益=売上高-変動費  労働分配率=人件費÷限界利益率
②  労働分配率を把握したら、次に一人当たりの労働分配率を把握します。
③  次は、一人当たりの限界利益金額と一人当たりの給与金額を比較します。そうすると、従業員さんが自分の給料分を稼いでいるかが分かります。これを従業員さんにも見てもらいます。
④  次は、前期(出来れば過去3期分)の労働分配率と経常利益を比較します。労働分配率が下がっているのに、経常利益が上がっていたら従業員さんの能力が向上していると予想されます。反対に労働分配率が上がっているのに、経常利益が下がっていたら離職が多く技術が継承出来ていない可能性があります。
⑤  さらに近隣の同業者は、どれくらいの労働分配率なのかをTKCのBASTを使って比較します。まずは毎月の変動損益計算書の労働分配率を見て下さい。毎月見ていると、数値が大きく変動しますので、何か発見があると思います。

事務所通信 平成29年5月

平成29年5月
つれづれ日記 6回目
税理士 舩橋信治
経営者の悩みの多くは、従業員との関係にあると思います。思うように従業員が行動してくれない、と困っている経営者も多いと思います。幸い舩橋会計の従業員採用は、成功していると思います。参考になるかどうか、わかりませんが、舩橋会計の採用方法をお伝えさせていただきます。
① ハローワークで募集する(お金がかからない)
② ハローワークの記事に、「ホームページを見て下さい」と書いておく
③ ホームページには、募集のための動画を張り付けておく
④ 動画では、経営理念とそれを支える行動指針の話をする
経営理念の冊子(20ページくらい)を作っているので、面接ではまずそれを読んでいただきます。
採用時に行動指針の解説を何度もしますから、後で従業員が行動指針を破るということは起きません。結果的に、私は殆ど怒る必要
もなく、従業員を徹底的に信用することができ、従業員に対する不満は全く生まれません。
これは、私の個人的な意見なのですが、人と人の関係というのは相性というのはあまり重要ではないと考えております。例えば、「ウマが合う」とか「気質が合う」とか「相性がいい」というのは、あまり大きな問題でなく、その人間の器の大きさが重要だと思います。
器の大きな経営者の下で、器の小さな従業員が働くのは辛いと思います。例えば、ロケットの部品を造りたいと思っている経営者と、既存の部品だけ造っていたいという従業員は一緒に仕事ができないと思います。
器の大きな人間は、器の小さな人間を破壊してしまうと思うのです。経営理念を支える行動指針を明確にしておくと、自然と経営者と同じ器の人間が集まります。行動指針には、経営者が最も守ってほしい原則を書きますから、それに賛同できる従業員は経営者と同じ器をもっている可能性が高いのです。
反対に自分よりも器の大きな人間が応募してきたら・・・そういった人は、いずれ独立していくのでしょうね。

経営理念を持ち続ける人
名古屋市熱田区で建築家として活躍されている富田さん。6年前から税理士顧問契約をさせていただいております。
富田さんの事務所に入って椅子に座ると、さっそく富田さんから経営理念のお話しや建築に対する哲学のお話しをしていただきます。
富田さんは、建築のテーマを「長く生きる」というふうに捉えております。長く生きて、長くそこに住むにはどんな建築が必要かということを、広い視点から考え続けておられます。
そんな富田さんにラッキーなお話しが入ってきました。大手ゼネコンのアドバイザーというお仕事です。現在は、富田さんのアイデアが商品化されたり、富田さんの意見に大手ゼネコンの社員が学ぶという形が出来ております。もちろんそれに伴う報酬も発生し、売上高も一気に増加しました。
富田さんは、自分のことを「建築界の異端児だ」と言います。でもそこが富田さんの魅力なのかもしれません。儲かる仕事や時代の流れにはあまり興味がなく、自分の好きなことをやり続けるので、必然的にオンリーワンになってしまうようです。富田さんにとって重要なのは、「それが好きか、嫌いか」です。
富田さんは、家をどんどん設計して商売繁盛させることにはあまり興味がありません。それよりも、建築の流れを変えたいとおっしゃいます。これは、大学や専門学校で講師をされている影響もあると思いますが、視点がいつも社会に向いています。
建築界を良くしたい。建築に携わる人に幸せになってもらいたい。という大きな志があります。きっとこれからも変わらぬ経営理念でお仕事をされると思います。そして、その経営理念に引き寄せられるように、多くの志ある人や魅力的な仕事が富田さんに集まると思います。
写真は、富田さん。名古屋市熱田区在住 。この文章は、富田さんの確認を得ております。
Mail tomitaarch@jewel.ocn.ne.jp  HP http://www.tomita-arch.jp

行動指針と言われても、イメージがよくわからない方も多いと思います。そのためフィクションではありますが、イメージしやすいように行動指針を下記に書いてみました。

(株)日本商事の経営理念
世界に日本の伝統文化を広め、世界を平和にする

経営理念を支える行動指針
① 会社の中では英語しか話してはいけない
② 日本の陶磁器の輸出のみを行う
③ 入社3年以内に京都と奈良の寺院を最低300カ所見学する
④ ニューヨークとパリを中心に営業戦略を展開する
⑤ 全役員・全社員の給与は公開する
⑥ 年間利益が1億円を超えたら、その分は賞与とする
⑦ 毎年 親の誕生日には、故郷へ帰って親に3万円以内のプレゼントをすること。その費用と旅費は、会社が全額負担する

ここでご注意いただきたいのは、行動指針は単なる精神論をぶちまけているわけではないということです。何をすれば高い利益を獲得できるかという戦略も計算されております。
一方、行動指針は戦略だけでなく、経営者の直感・霊的感覚で決定しても良いと思います。損得を超えた直感は、ときに最も信頼できるものとなります。

戦略的会計
会計にはいろいろなスタイルがある。という言葉をよく耳にします。しかし、これを正確に言い直すと「会計にはいろいろなレベルがある」ということになると思います。
会計のレベルは、下記のようになります。下に行くほど、レベルは上がります。そして、下に行くほど戦略的になります。
① 現金出納帳を作成し、現金実査が毎日行えている。
② 会計データを自社で入力している。
③ 事業計画を作成して現実と比較している。
④ 社内会議で経営状況を公開している。
⑤ 決算報告会を開催する。
いかがでしょうか?これは、私が勝手に決めているものではなく、会計の世界では一般的に認識されているものです。会計はお金を生む作業ではありませんが、しっかり会計をしていくとやがて大きなお金を生むようになります。
例えば②を行うと、経営者が直近の経営状況を把握できるようになります。
また③を行うと、次はどんなアクションを起こそうかと考える機会が増えます。
そして④を行うと従業員の意識が変化して、業績が向上してきます。
最後に⑤の決算報告会というのは、取引先や金融機関などを呼んで決算報告をするというものです。そして取引先や金融機関などに感謝の気持ちを伝えるとともに、今後の目標数値も発表します。
決算報告会を開く会社は、1%もないと思います。でもやってみませんか?これをやると周りの社長を見る目が変わります。
そして有利な取引が発生する可能性もあります。
いかがでしょうか?無機的で義務的な経理の作業も、それをしっかり行うと思いもよらない良い効果がたくさん生まれます。

経理は書類のお掃除だと思います。いつもお掃除をして、ピカピカにしておくと福も入ってきますよね。反対にお掃除をしないで領収書がボロ新聞のようになってしまったら貧乏神が入ってきますよね。
経理をしっかりやるだけで、業績は向上すると思います。

事務所通信 平成29年4月

平成29年4月
つれづれ日記 5回目
税理士 舩橋信治
桜が満開の季節となりました。いかがお過ごしでしょうか?舩橋会計は、3月決算に追われて息つく間もないという感じです。
この季節になりますと、濃紺の真新しいスーツを着たフレッシュマンを見かけ、自分の新入社員の頃を思い出してほほえましい気持になります。こんな組織が向かない私も一応会社員をしていた時代がありました。
その会社はアイシン精機という誰もが知っている大きな会社です。本来、私のような学業成績の悪い人間はそういうブランド企業に入社することは無理なのですが、偶然にも入社出来てしまったのです。
入社の前に試験というものがありました。なかなか難しい試験で制限時間は40分でした。その日は、たまたま入社試験を受けるのが私だけだったようで、一人で試験を受けました。試験官も一人です。
問題を解きながら、まだ終わらないのか長いなーと思って試験官を見ますと、なんと試験官は眠ております。きっと仕事の疲れがあって、私一人だけを監督していたので、昼寝をしてしまったのでしょう。
私は時計を鞄の中に入れてしまっていたので、とにかく問題を解いていたら最後まで解けてしまいました。そして見直しまで出来てしまいました。もし正規の40分という時間の中でしたら、私の力だったら半分くらいしか出来なかった試験だったと思います。
ようやく試験官(その会社の社員)が目を覚まして、私の答案用紙を回収しました。そして試験官は笑いながらこう言いました。「あれ、ちょっと長くなりすぎちゃったね」。おそらく90分くらいは時間をいただいたような気がします。今思えば、あれは試験官の粋なはからいだったのか?いや、あの寝顔は本物だ。つくれるものではない。
そういった偶然が重なったので、私のような学業成績が悪い人間でもアイシン精機に入れてしまったのです。
そのアイシン精機には、一人私のことをよく面倒見てくださった上司がおりました。当時、その上司は50歳くらいでした。今でもその上司のことを思い出しますし、税理士事務所を開業した平成16年にもお手紙を出しました。
仕事を指導していただける上司というのは、ときに親よりも大切な存在になります。仕事を覚えなければ社会で生きていけないからです。仕事を丁寧に指導してくださる上司は、一生の恩人になります。もう一度、その上司に会えることが出来たらな、と思います。

事務所通信 平成29年3月

お仕事ごくろうさまです。桜のつぼみが今開かんとする春の始まりの季節になりました。みなさま、お元気で変わりないことと存じます。
私は、ついこの間 個人の所得税確定申告を終え、ほっと一瞬安らいだのですが、すぐさま次から次へとやるべきことが迫ってまいりまして、また呼吸が速くなっているところです。
下の写真は、うちの子供と小牧四季の森へ行ったときのものです。アイスクリームを子供に買ったのですが、大きすぎてなかなか食べられなかったようです。長男の奏多(そうた)は動物にはあまり興味はなく、遊具で遊ぶことが好きです。次男の卓杜(たくと)は動物が好きで、ヤギやポニーをいつまでも見ています。写真には写っておりませんが、長女の一歌(いちか)は、ベビーカーの中で眠っております。
現在、住んでいる小牧市三ッ渕には子供があまりおりません。私が子供のときには、学校から帰ってきたら近所の友達とよく遊びましたが、そうやって遊ぶ相手もいないくらいです。しかし、こうやって公園にくると子供がいっぱいいるので、こんなにたくさん子供がいたんだなと思ってしまいます。
実は、私の父親も自営業をしておりまして、私が子供の頃は忙しくてあまり遊んでもらえませんでした。そういう状態になるのは避けたいという思いが強いので、無理をしてでも子供とは遊ぶようにしております。多分、あと数年もしたら、私と遊んでくれなくなるかもしれないという予感もしております。
また自然の力というのはすごいなと感じることも多いです。この子供二人は、室内ですとよく喧嘩をします。何が面白くないのか、たたき合ってお互いに泣いたりします。しかし、外へ出て自然の空気を感じると全く喧嘩しません。仲よしになります。不思議なものです。そういう私も公園をブラブラしながら梅の花や桜のつぼみを見ていると、息もゆったりと深くなってくるような気がします。もうすぐ五条川の桜も満開になります。桜の下を散歩するのが、今から楽しみです。みなさまは、どこの桜を見に行かれることでしょうか?

問題

経営戦略に関する問題です。

以下の二つの航空会社の航路の違いは、何でしょうか?

なんでもいいので、ご自身なりにストーリーを展開してみてください。

デルタ航路

サウスウェスト航路

 

いかがでしたでしょか?二つの図の違いから何かストーリーが出てきましたでしょうか? 実は、この問題は、経営学ではよく取り上げられるスタンダードな問題です。
答えは以下のとおりです。
デルタ航空の航路(以下Dと呼びます)は、一つの点から放射状に線が出ております。サウスウェスト航空の航路(以下Sと呼びます)は、一つの点に線が集中している部分があまりありません。物流の効率を考えると圧倒的にDが有利です。ハブセンターがあれば、荷物をいったんそこに集中的にあつめて、それから各地区に運ぶ方がコストもかかりません。しかし、ハブセンターは、運ぶ側にとっては効率が良いですが、運ばれる側にとっては効率が悪いものです。
例えば、Dの場合ですと、田舎に住んでいる人がニューヨークに行きたいと思ったら、乗り換えをして高い運賃を支払って行かなければなりません。しかし、Sの場合ですと、田舎からもニューヨーク行きの便が出ていますので、安く短時間で行くことが出来たりするのです。ちょっと極端な説明をしましたが、Dのようなハブセンター型(ネットワーク型)の航空会社よりも、Sのようなポイント・トゥ・ポイント型の方が都合がいいという人がたくさんいたわけですね。
DとSの戦いは、1970年代に激しく繰り広げられ、何度も裁判闘争にもなりました。今は、SがDを追い越し、Sの経営スタイルをDが見習おうともしております。でもなかなかDは、Sにはなれません。その理由は、以下の項目を比較すると簡単にわかります。

項目 D(デルタ航空)         S(サウスウェスト航空)
航路 ハブセンター型          ポイント・トゥ・ポイント型
飛行機 多くの機種を保有する       ボーイング737型で統一
運賃 多くの料金設定             低運賃で統一
安全性 良い                業界トップクラス
飛行距離 さまざま              短距離区間(650キロ)
利用空港 料金の高い中心都市の空港      料金の低い第二都市の空港
顧客満足度 良い               業界トップクラス
外部評価 普通              世界で3番目に尊敬される会社
Dは、あせってSを真似しようとしますが、真似できませんでした。なぜか?今更Dが航路を変更することは出来ませんし、保有する飛行機を替えることも出来ません。ですから、DはSがどんどん成長するのを黙って見ているしかなかったのです。
Sは、なぜそんなに強かったか?それは、今までのようなハブセンター型の航路を作らないで、地方と地方を結ぶ短距離型の航路を作ったからです。大企業がやらなかった隙間の部分を行ったから良かったんですね。もし、Sがただ単に、機内食を珍しいものにするとか、機内で最新の映画が見れるといった程度の特色を出してもすぐに真似されてオンリーワンではなくなっていたことでしょう。
本当のオンリーワンとは、真似したくても真似できないスタイルなんですね。「構造」の次元で特色を出したのでSは勝ったんですね。
一言でまとめます。→ 本当のオンリーワンは、小手先の特色でなく、「ビジネスの構造」という根本的なしくみから独特でなければいけない。
ではそのオンリーワンの企画はとにかく奇をてらって今までにないものであればそれでいいのか?というとそうではないと思います。
私は、経営理念から生まれたオンリーワン企画でなければ成功しないと思います。経営者のマグマのようなおさえきれない情熱が、現実の行動に移していったらオンリーワンになっていた。必然的オンリーワンであった。というのがいいと思います。誰でも心の中に、その人しかない独特の感情・ポリシー・思い出があると思います。そういう心の中のものを現実社会に思い切って出してしまえば、それは必然的オンリーワンになると思います。また同時に、構造的オンリーワンにもなると思います。
サウスウェスト航空の創業者も、自分が飛行機による旅に不便を強く感じていたので、その心のエネルギーを爆発させて航空会社をつくりました。だからまず初めにあるのは経営理念、人の心だと思うんです。
さて、舩橋会計は、必然的構造的オンリーワンをもっているか?・・・そうですね。もし、舩橋会計にそういうものがあるとしたら、現時点では継続MAS(けいぞくますTKCのツール)の徹底活用かなと思います。継続MASは、当たり前ですが自分で考えたものではなくて他人が造ったシステムです。私のような平凡な人間は、天才の作ったものをお借りして仕事をさせてもらっています。でもそれが自分の経営理念と合致したシステムなので、今ではそれが生きがいになっております。
オンリーワンといっても全てをゼロから自分で開発する必要はないと思います。TKCの継続MASも世に出回っており、TKCの会員税理士なら誰でも使えます。しかし、手間がかかるのと難易度が高いので、ほとんどのTKC会員税理士は使用しておりません。だから私が開発しなくても(どうせ開発なんて出来ませんけど)既にあるものを使うだけでも、この地域ではオンリーワンになれるのです。
他力本願でオンリーワンを目指すのも良いと思います。オンリーワンになるヒントは、実はすぐそばにあって、ちかすぎて見えないだけかもしれません。一緒にオンリーワンを目指しましょう。そしてオンリーワンが見つかったら教えてください。お祝いに花束をお持ちしたいと思います。

 

経営革新等支援機関 小牧
裏面に印刷させていただきましたように、舩橋会計は国より経営革新等支援機関として認定されました。経営革新等支援機関としてご相談に対応できる項目は、以下の項目などです。
●創業支援            ●事業計画作成支援
●事業承継支援          ●金融・財務支援
●販路開拓・マーケティング支援  ●補助金支援
税理士には税金計算だけ行うタイプと、税金計算以外の経営助言も行うタイプがあります。私の場合には、まだまだ未熟ですが経営助言も行っていきたいと考えています。なぜかというと、会計帳簿を把握しているのは、税理士だけだからです。会計帳簿は、水道や道路と同じで会社のインフラだと思います。金融機関との折衝も企業保証額算定も税務助言も全て、正確な会計帳簿があるから行えます。
会社インフラの会計帳簿を最も把握している税理士こそが、最も適正な経営助言が出来るはずなので、その経営助言を放棄するということは、社会的責任を放棄することに等しいのではないか、と思うのです。その思いに実力がともなうように、今後もさまざまな勉強に取り組んでお客様のお役に立てるように精進してまいります。

事務所通信 平成29年2月

つれづれ日記 3回目
近頃、あるご縁で半田市まで行ったりします。岩倉駅から金山・太田川を通過し、半田市へと入ります。このコースの車窓から見える風景が好きです。特に川を何度か通過する部分が好きです。川の流れる街というのは、情感があっていいなと思います。
その半田の方が近江商人の言葉を教えて下さいました。とても良い実践的な言葉だと思いましたので、裏面にご紹介させていただきました。
その半田の方とは、経営理念についてお話をさせていただくことが多いです。たいへん楽しい清談の時間です。私は、この方は強い人だなと感じます。なぜならまず①経営理念をしっかりとお持ちである②従業員の給与を減らすという戦略はとらない③本をよく読まれる④3店舗の帳簿を自分でパソコンに入力している(経営状況がすぐにわかる) そして、これだけのことをされる人なので、いずれ大社長あるいは卓越経営者になられるだろうと確信するのです。
財産や運やコネが結果として現れるのではなく、その人の心の形が現れるのが会社だと最近つくづくに思います。さて、私の心はよどんでいないか?自問自答すると、少しあせります。

近江商人の商売の10教訓

① 商売は世の為、人の為の奉仕にして、利益はその当然の報酬なり
② 店の大小よりも場所の良否、場所の良否よりも品の如何
③ 売る前のお世辞より売った後の奉仕、これこそ永遠の客をつくる
④ 資金の少なきを憂うなかれ。信用の足らざるを憂うべし。
⑤ 無理に売るな、客の好むものも売るな、客の為になるものを売れ
⑥ 良き品を売ることは善なり、良き品を広告して売ることはさらに善なり
⑦ 紙一枚でも景品はお客を喜ばせるものだ。
つけてあげられるものの無い時は笑顔を景品にせよ
⑧ 正札を守れ!値引きは却って気持ちを悪くするくらいが落ちだ
⑨ 常に考えよ、今日の損益を。
今日の損益を明らかにしないでは寝につかぬ習慣にせよ
⑩ 商売には好況、不況はない。いずれにしても儲けねばならぬ

上記のような言葉を経営理念と言ってもよいと思います。ある会社では「親孝行をする」という言葉を経営理念にして、お店のスペースに親子体験コーナーを設置し好評を得ております。社長の最大の権力は、「経営理念を自分で作れる」ことではないかと感じます。

経営理念は何をすべきかということを決定するのに役立ちますが、「何をしてはいけないか」ということを決定する際にも役立ちます。経済学者のポーターは、経営とは「やってはいけないことを決定すること」だとも言っております。

そういえば私の人生、回り道ばっかりしてきたなーと思います。やってはいけないこと、やる必要のないことばかりやってきた半生だったような気がします。芸術家のような特別な才能のない私は、あまり周り道をしないで、せめて人様とくに経営者様とその従業員さまのお役に立てるように、精進しなければならないなと思うところです。

破産者の帳簿は、デタラメ。
「毎日、毎日、経理の帳簿を付けるのめんどうだなー、3か月まとめてやればいいや。税金の申告が出来ればそれでいいから・・・」、こんなふうにお考えになったことは、誰しもおありだと思います。お気持ち、すごーくわかります。
でも一般的に、帳簿は日々かかさず記録するように言われています。なぜでしょうか?
法律的見地から申しますと、証拠能力を高めるために日々帳簿をつける必要があります。例えば、半年前の飲食の領収書が出てきて、これを誰と行ったのか正確に答えることは難しいです。そういった理由で、日々帳簿を付けていないと、領収書が存在していても、いざ裁判などになったときに、それの証拠能力はなくなります。つまり自分を守る証拠がなくなるのです。
でも、こういった法律的見地からの理由をご説明しても、いまいちハートに迫るものがない、という方もいらっしゃるようです。
では、日々かかさず帳簿に記録する必要性を、経営的見地から申し上げます。そのためには、時代を1800年代までさかのぼらねばなりません。ときは、1830年代の都市国家(現在のドイツのあたり)です。当時、国家の財政を安定させるために、王様が学者達に相談しました。そうすると、破産者が多いので、破産しないように法律を作る必要があるという結論にいたりました。結局、破産してしまうと、その破産者だけでなく、その周辺の債権者もお金が回収できないで、つぶれてしまうからです。とうじの都市国家では、次々と破産者が出ていたようです。
そして、なぜ破産してしまうのか?という破産の原因を学者達に調査させました。そうすると、ある共通点が見つかりました。それは、「無秩序に商業帳簿をつけている」ということでした。簡単に言うと、破産者の帳簿は共通してデタラメだったのですね。そのような経緯で、当時の都市国家では破産防止のために、商業帳簿を正確な簿記によってつくりなさい、ということが法に定められました。

帳簿がしっかりと付けられていない職場に共通することがあります。それは、現金実査(げんきんじっさ)をしていないということです。現金実査とは、帳簿上の現金と金庫の中の実際の現金が一致しているか毎日確認することです。社長と会社のお財布を分けなければいけませんし、従業員の仮払旅費などを精算しなければなりませんので、現金実査は面倒な作業なんですね。私もこの面倒な現金実査が苦手です。現金実査をいかに楽に行うか、それを次ページでご説明させていただきます。

現金実査をするためのツール 下記商品 舩橋会計でご購入できます
コインカウンター

金庫

金種表
これは金種表です。毎日、紙幣の数を数えます。盗難防止、節約にも役立ちます。

旅費精算所

これは、営業マンなどが出張した際の旅費を精算するための用紙です。

ファミリー会社や一人会社ですと、自分のお財布から旅費を支払います。そのあと、会社の金庫から使用した分を引き出して精算をしなければなりません。
1円単位の精算なので、忙しい人にとっては面倒どころか苦痛な作業となります。でも、これをしないと会計データの現金残高と実際の金庫の現金残高が一致しません。

一致しないとどうなるか → 正確な経理をあきらめます すると → 3か月後の資金繰りの予想が不可能となります あるいは → 長期間回収できない債権の発見が遅れます そして → 資金繰りに困り 条件の悪い取引をしてしまいます

では現金実査そのものをしなくても良い環境を作ればいいですよね。

現金実査そのものをなくす、あるいは楽にする方法
① クレジットカード(事業専用)で買い物をします
② 電子マネーを使います
③ ホームセンターでなく、アスクル・アマゾンなどで買い物をします
④ スーパーのレジでは、買い物カゴの商品を私用と事業用に分けて、レシートを2枚発行してもらいます
⑤ 私用の財布と事業用の財布を二つ持ち歩きます
⑥ 旅費精算などは、毎日でなく1週間単位でまとめて精算します
⑦ 身内では出来ないのであれば、月3万円程度で経理のアルバイトを他人に頼み、現金出納帳をつけてもらいます

現金実査を行い、現金出納帳を毎日記入することは、とても難しいことだと思います。面倒だし、直接お金を生む仕事ではないからです。
でも倒産する会社は、まず現金実査と毎日の現金出納帳記入をしておりません。この単純作業の連続を愚直なまでに誠実に行っていくことは、私も含めて誰にとっても困難なことだと思います。一緒に頑張りましょう!!

事務所通信 平成29年1月

事務所通信 平成29年1月号 掲載記事をアップします。

事務所通信は、主に舩橋会計のお客様に毎月郵送しております。

経営(けいえい)理念(りねん)を聞かせて下さい。

経営理念を聞かせてください。といっても、それを本気で語る経営者は少ないようです。なぜなら、経営理念は単なる言葉や理想でしかなく、会社の継続には利益を出すことが最も重要だと思われているからです。
確かに利益を出し続けなければ会社はつぶれてしまいます。今の時代というのは、経営者にとってとても厳しい時代だと思います。人口減少やデフレによる価格競争と戦っていかなければなりません。ライバルがたくさんいますよね。
でも孫子(そんし)の言葉を思い出してください。「戦わずして勝つ」これが孫子の最高の戦略術です。では戦わずして勝つためには、会社はどうなればいいのでしょうか?それは、ライバルがいない領域に進めばいいんですね。そのためには、オンリーワン企業になるしかないと思います。
ではオンリーワン企業になるには、どうしたらいいのでしょうか?その最短コースは、経営理念を持つことだと感じます。なぜなら経営理念を持つためには、それを支える行動指針(会社ルール)を作らなければなりません。行動指針によって従業員は判断をし行動します。その行動指針が個性的で永続的であれば、その地域でのオンリーワン企業となっていきます。とにかく売上をあげたい・・・であれば、まずは落ち着いて経営理念を創(つく)りませんか。

経営(けいえい)理念(りねん)が錯覚(さっかく)理念(りねん)となってしまったケース
電通(でんつう)が世間から厳しい批判を受けています。社員が過重労働で自殺したからです。電通では、過去にもこのような事件が起こっているようです。なぜ電通は、これほどまでに従業員を消耗品扱いする会社になってしまったのでしょうか?
おそらく創業者は、世のために何が出来るか、ということを考えて成長してきたと思います。でなければ、ここまで大きな組織にはなれませんので。それがいつの間にか、社員に誤解されて利益を追求することを最優先にしてしまいました。
経営理念は、それを口に出して常に従業員に説明し確認しなければ、従業員は錯覚(さっかく)を起こします。経営者の背中を見ているだけでは誤解を起こす可能性があるのです。「売上拡大が最優先」「利益獲得が最優先」こういった錯覚を起こしやすいのです。また一人で仕事をしている人も経営理念を唱えて確認する必要はあります。なぜなら潜在(せんざい)意識(いしき)の自分と今行動している自分は、必ず同じ自分とは言い切れないからです。
経営者は常に目的地を従業員に語っていないと、従業員は個々バラバラの目的地を持ち出します。私はそれを錯覚理念と言っています。錯覚理念をもってしまった従業員は、もう経営者のコントロールのきかない場所へ旅立ちます。
税理士 舩橋信治

会計データを人間が入力 ⇒ その大半は、人口知能で

私が会計のお仕事を開始したのは、24歳でした。今から22年前のことです。その当時は、白黒の会計ソフトを使用しておりましたが、最先端の技術を使っているとう感覚がありました。1990年代半ばの話です。
会計の世界にパソコンが入ってきたのが1980年代後半ですから、すべての会計帳簿を手書きで作成したというご記憶のある方もいらっしゃると思います。
さらにずっと昔のお話をしますと、そもそも簿記が創られたのは1500年頃のイタリア人 ルカ・パチオリ によってです。そのルカ・パチオリの創った簿記を日本に伝えたのが福沢諭吉です。
こうしてみますとルカ・パチオリから始まった会計で大きな大革命というのが1980年代のコンピューター会計導入ということになると思います。今まで手書きで時間をかけて作成していた元帳が、コンピューターによって短時間で綺麗に出来るようになったのですから。
そして次の大革命が今起きています。それがフィンテックです。フィンテックというのは、ファイナンシャル(金融)とテクニカル(技術)を合わせた造語です。これは人口知能が銀行やクレジットカードや電子マネーの情報を取り込んで、自動的に学習しながら仕訳を作ってくれるというものです。
ルカ・パチオリからコンピューター会計までは、約500年かかりました。しかし、コンピューター会計から人口知能会計までは、30年しかかかりませんでした。コンピューターの技術は私たち一般の者がついていけないほどのスピードで進化しているようにも見えます。
人工知能会計を採用すれば、人間の労働時間が圧倒的に減少します。そのぶん労働にかけるコストも減少します。ある人は、余暇が増えるかもしれません。ある人は、子育ての時間が増えるかもしれません。ある人は、営業活動の時間が増えるかもしれません。共通していえることは、会計データ入力という現場処理的な非人間的な作業に神経とお金を使わなくてもいい時代が既に来ているということです。
ライバル会社はすでに、人口知能会計を取り入れて、その余った時間で税理士などと経営戦略のお話をしていると考えてください。実際に私のお客様もそのようなスタイルにシフトされているケースが増えております。人工知能会計(フィンテック)のチラシを2枚一緒に綴ってあります。このソフトに掛るお金はそれほど多くありません。それよりも人件費の減少金額のほうがずっと大きいと思います。人工知能会計は、信頼性の高いTKCがお勧めです。税理士の意見によって経営方針を決めている会計ソフト会社は、TKCのみです。

※TKCのエンジニアの人に言わせると、完全な人口知能ではないらしいです。世界最強棋士 李セドルに勝ったアルファ碁みたいな人口知能とは違うようです。しかし、学習していく力があるので広い意味では人工知能といっても良いと思います。

平成29年1月12日 税理士 舩橋信治