経営のコツ

狭き門より入れ 自営業者の世界

こんにちは。税理士の舩橋信治です。個人事業者、会社経営者というのは、一風変わった方が多い傾向にあります。そういう私も変わり者かもしれません。
一般的に日本ですと、変わり者というのは、悪い評価を指す場合が多いような気がします。しかし、個人事業者や会社経営者というのは、凡人では勤まらないと考えます。
なぜかというと、他店と違った個性がなければお客様が興味を抱かないからです。変わり者の最高峰は、アインシュタインやニュートン、エジソン、ゴッホなどがあげられます。
彼らは、その考えやサービスがいいか悪いかの前に、変わり者でした。頭脳や感覚レベルが人間離れして宇宙人レベルなんでしょうね。一般人からは、理解できません。彼らは、小学生や中学生の頃は、問題児で学校にさえ行っていないケースもあります。
エジソンとゴッホは、学校の先生と喧嘩をして退学しています。注意されると、激怒して「あなたの教え方は、全く間違っている」と先生に言うんですよ。普通の大人からみたら、どうしようもない子供です。でもこういう変わり者が大人になると、すごい事をやる場合が多いんです。私たちの周りでも突出した利益を上げている個人事業者や経営者を想像してみてください。みんなどうしようもなく変わり者だったりします。逆に、常識的でみんなに好かれる凡庸な人で、突出した利益を出している人は、イメージできません。もちろんいるとは思いますが。
私は、「狭き門より入れ、多くの人は広き門より入る。しかし、狭き門より入れ」という聖書の言葉が好きです。これは、どういう意味かというと、東京大学や弁護士などの難関試験を通過しろという意味ではありません。誰もやらないことをやれ、という意味です。誰もやっていないことは、先行者利益を得ることが出来ます。誰かが通った道を通っても、先行者利益は、享受できません。
確かに人と違う道を歩むのは、不安かもしれません。でもその道に何か魅力があると感じるなら、どんどん進むべきです。反対に、みんなが奨励する道は、進む価値はさほどありません。
狭き門より入れというのは、好きなことをやれ、という意味でもありません。好きなことをやっても、それをみんながやっていることなら、先行者利益は得られません。
人は、周囲の目を気にしてなるべく普通に普通にと凡人にちかづこうとします。自営業者の世界というのは、凡人になったら終わりです。
今取り組もうとしていることは、みんながやっていることなのか、誰もやっていないことなのか、狭き門なのか、広き門なのか、と自問自答しみる必要があります。それは、自分がそれを好きか嫌いかよりも重要です。
なるほど、そういう舩橋君は、税理士以外に何をやっているの?と聞かれそうです。現在、僕は、税理士以外に三つのことを勉強しています。なかなか時間がないので、早朝にやるようにしています。
その中の一つが宅建士としての取り組みです。税理士で宅建士の業務も行っている人は、かなり少数派です。土地建物の売却の仲介を目指しています。相続した土地を売りたいという人もいらっしゃるので、相乗効果があります。また僕は、インターネットやプログラミングに興があるので、不動産取引をネットで利用して行うサービスを開発したいとも考えています。
同じ不動産業者の方からは、ほとんど相手にされていませんし、正面から「税理士じゃ何もできないよ」と言われました。金融機関の方からも「税理士と宅建士なんて聞いたことがない。やめておいた方がいい。」とも言われました。私は、それらの言葉を聞き、歓喜しました。自分の中で未来が見えていて、他人からはそれが見えていない状態になっている。この未来を見ているのは僕だけなんだ。なんてすばらしいことだろう。そこでは先行者利益が待っていると思います。間違っても、自分を批判する意見に従い、あきらめようとは考えません。もともと税理士を開業するときも、周り全員が反対したし、創業しても食べていけないと言われ続けました。
不安かもしれないけど、周りは反対するかもしれないけど、変わり者とささやかれるかもしれないけど、先行者利益を目指して、狭き門より入りませんか。
そのままのあなたで。あなたの思うままに、前に進む。それが大切だと思います。