事務所通信 平成30年4月

つれづれ日記 16回目    端午(たんご)の節句(せっく)

人形
写真は、岳父からいただいた五月人形です。リビングが狭いので、こうしてガラスケースに入るサイズを飾っております。私は、人形のお顔を見るのが好きで、人形の前に椅子をもってきてしみじみと眺めたりします。
昔、中国では5月に厄払いをしていたそうです。それが日本の武家社会に取り入れられて、やがて跡継ぎの無事を祈る儀式になっていったそうです。現代では、男の子の成長を祈る国民的行事となりました。
長男は、今年から小学校1年生になりました。無事1年生まで成長できましたので、この5月人形にお礼をいわなければなりません。
1年生になると、「ひらがな」や「足し算」などを学びます。いろいろと学ばなければならない事が増えてきますので、ついつい子育て理念を忘れてしまいそうになります。
僕が決めた子育て理念は、「非常事態に強くなる」ということです。それには、答えの存在しない問題を時間をかけて考えて欲しいと思います。
そのため、会話の中で、次のような質問を子供にしたりします。
●先生はあのようにおっしゃったけど、本当は何が言いたかったと思う?人間って本当に言いたいことは言わなかったりするんだよ。そうちゃんも授業中にトイレに行きたくても、すぐに「トイレに行きたいです」って言えないでしょ。
●ピアニカでこの曲を弾くと、どんな空を思い出す?パパは、雲が高くてどこまでも広がっていくような空を思い出すけど。昔見た空かな?どんより曇った空かな?空を思い出しながらピアニカを弾いてみて。何かを思い出しながら演奏するのが、すばらしい演奏なんだよ。
●アインシュタインという人は、子供の頃にテストで1+1=2にならない、と書いたんだ。それで先生から「この子は、まともな大人にはなれない」と言われたんだよ。でもパパも1+1=1になるときがあると思うんだ。そうちゃんは、どんなときに1+1=1になると思う?
・・・こんな会話をいつも子供としています。たいへん楽しい時間です。そういえば、経営者の方もいつも答えのない問題に取り組んでおられると感じます。
もしも、答えの決まっている仕事だけをしているならば、それは従業員の立場のことをしているということになってしまいます。いえいえ、従業員だって答えのない問題に取り組んだりします。
経営者っていったい何者なのでしょうか?経営者の実態は、フワフワ・プニョプニョして輪郭(りんかく)のハッキリしない滲(にじ)んだものだと思います。ちょうど水彩画が滲(にじ)むように。
経営者は、晴れた一本道を迷いなく道草もしないで歩くような者ではないはずです。常に不確実で白とも黒とも言えぬような曲がりくねった道を迷いながら進んでいく、それが経営者の実態だと思います。なぜなら経営者は、イノベーション(技術やサービスの革新)を起こさなければ従業員を幸せに出来ないからです。利益は、イノベーションなくしては発生しません。
今自分が歩いている道が正しいのか、間違っているのか、それは誰にもわかりませんし、教えてくれません。それでも、その不確実な道を進み続けなければなりません。
その姿は、砂漠を進むキャラバンの隊長に似ています。
その姿は、ストレンジャーであり、いつも橋から川を眺めているムーミンのスナフキンを思い出させます。
その姿は、霧(きり)につつまれた森の中をさまようエクスプローラー(探究者)のようです。
もしも日常の雑務に追われて、茫洋(ぼうよう)と将来の会社の行く末を思い描く時間がないのであれば、その時間を強制的に確保していただきたいと思います。
舩橋会計との会話が、その未来を思いまどろむきっかけになっていただければ幸いです。


レモン市場(しじょう)とは
経済学では、不良品ばかりが出回ってしまう市場のことをレモン市場(英:lemon market)と呼びます。アメリカの俗語で、質の悪い中古車をレモンと呼ぶのが語源です。
このレモン市場を唱えたのは、アメリカの経済学者ジョージ・アカロフ(1970年)です。内容は、以下の通りです。
① レモン市場(中古車販売業界)では、売り手は取引する商品の品質をよく知っています。
② しかし、買い手は、その取引する商品の品質まではよくわかりません。
③ そのため売り手は買い手の無知につけ込んで、悪質な商品(レモン)を良質だとだまして販売する可能性があります。
④ 買い手は不信感からレモン市場(中古車販売業界)では、良質な商品を購入しなくなります。
⑤ 良質な商品が売れないので、結果的にレモン市場では、低品質の商品ばかり出回ることになります。本当は、レモン市場の中にも質の高い中古車もあるはずなのに。
では、このような悪循環を断ち切るためにはどうしたらよいのでしょうか?
ここからは私の見解となります。まずレモン市場がなぜ発生するのか?それは、売り手と買い手の情報格差があるからです。売り手と買い手が同じ量の情報をもっていれば、そこに不信感は生まれません(売り手が買い手をだますことが出来ないからです)。
売り手と買い手が同じ情報をもっており不信感がなければ、「レモン市場(中古車販売業界)の中にも高品質な中古車が存在するんだね」という共通認識が広がります。
そして、売り手は自信をもって「これは良いものだから値段は高くなりますよ」と言えます。
つまり売り手が全情報を開示すれば、悪循環は断てるはずです。
レモン市場は、どこにでも存在します。
このレモン市場を他人事だと思わないでください。レモン市場は、皆様の会社の中にも存在するはずです。本当はすごく良い商品やサービスがあるのだけれども、その情報をしっかり公開していないために、取引先から高品質を期待されていないという状況にはなっておりませんか?
「うちの良さをわかってくれない」とか「本当はいい商品があるのに売れないのはなぜ」というお気持ちはございませんか?もしそういうお気持ちがおありなら、今一度それらの商品やサービスの情報をお客様や取引先に十分公開しているか再確認してください。
もしかしたらお客様側からしたら、「そんなに良い商品があるなら、どうしてもっと早く教えてくれなかったの?」と思うかもしれません。
モニタリングサービス始めませんか?
売り手と買い手の情報格差を経済用語で、「情報の非対称性」と言います。会社と金融機関でもこの「情報の非対称性」が存在します。会社は、財務状態を熟知しています(自分の会社のことなので)。しかし、金融機関は、その会社の財務状態が本当に良いかどうか確信がもてません。だからなかなかお金を貸せなかったりします。
モニタリングサービスを行うと、会社の財務状況をインターネットを通じて金融機関が自由に閲覧できるようになります。財務情報としての「情報の非対称性」が解消されるわけです。会社も金融機関も同じ財務情報を共有するので、そこに信頼感が生まれます。金融機関からすれば、安心してお金を貸すことが出来ます。
外注費などを前払いする製造業や建設業などは、緊急で借入を行う必要が生ずる場合があります。そんなときに日常からモニタリングサービスをして金融機関に財務情報を公開しておけば、緊急の借入にも対応可能となります。
またモニタリングサービスが出来るということは、会社としてレベルの高い財務処理を行っている証拠となります。会計処理が遅れていたり粉飾をしていたりしては、モニタリングサービスを実行できないからです。
モニタリングサービスは、会社のステータスをも上げます。舩橋会計は、TKCのモニタリングサービスをサポートすることが出来ますので、ご質問等あればご連絡ください。

しゃくなげ

事務所のシャクナゲが花開きました。ここまで大きくなるのに10年ほどかかりました。毎年この姿を見るのが楽しみです。


企 業 防 衛 の 意 味
平成30年4月 税理士 舩橋信治
今日は、保険のお話しをさせていただきます。
舩橋会計では、保険のことは「企業防衛」と呼んでいます。では、いったい何から防衛するのか?以下事例を挙げます。

よくあるシチュエーション
●社長がガンで死亡しました。死亡時には、社長の会社に3,000万円の借り入れが銀行からありました。
●社長は保険に加入していなかったため、会社に保険金が入りませんでした。
●社長の奥さんは、一軒家に住んでいました。
●従業員は5名いて毎月の給与支払い合計額は、200万円です。
●この会社は、社長のカリスマ性と技術力で売上を獲得していたため、社長の死亡によって、売上は半減しました。そのため、会社を閉鎖することにしました。

さて、結果はどうなったでしょう
① 家族:会社に借金があった場合には、残された家族の土地建物がとられる可能性があります。アパートや親族の家に住まわせてもらう必要が生じます。
② 従業員:退職金や退職するまでの給与がもらえるか心配です。次の職場が見つかるまでの生活費の確保が心配です。
③ 取引先:会社を閉鎖するまえに未収金を払ってもらわないと、取引先は倒産する可能性が出てきます。

まとめ
かんたんにお話しをつくってみました。しかし、これを作り話と思わないでください。こういった状況になってしまった方が、舩橋会計のお客様にも現実にいらっしゃいます。
社長は、生きている間だけ責任をとればいいわけではありません。死んでからも経営者としての責任は残るのです。自分が今すぐ死んでも、残された家族や従業員や取引先が困らないように準備をすべきです。
通常の保険アドバイスは、節税や運用益を中心に考えます。しかし、舩橋会計は、社長とその周りの人々をやがて訪れる運命からお守りすることを第一に保険アドバイスを致します。だから舩橋会計では、保険のことを企業防衛と呼んでいるのです。