事務所通信

事務所通信 学び直しについて

令和3年1月5日     学び直しについて
税理士 舩橋信治
日本人は、平均寿命が延びました。100歳まで生きる人も今後ますます増えてくるようです。そうすると私たちが青春時代に吸収した知識や教養で一生を全うすることが不都合となってきました。時代はどんどん変化しているのに、頭の中は更新されていない状態です。
そのため学び直しをする必要があるし、学び直しが生き残るための条件になっていくのではないかとも思います。50歳から大学に入学してもいいし、60歳から何か新しい資格を取得してもいいし、70歳から英会話を習ってもいいと思います。あるいは英文科で英語の勉強だけをしてきた人が、工業系の大学や専門学校に入学するという手もあります。さらに、建築だけを勉強してきた人が、経済学の勉強を通信教育で初めるのも面白いと思います。
何のために?と思われるかもしれません。理由は明白です。富は、異分野の架け橋が出来る人に集中するからです。例えば、いくら英語が堪能でもそれだけで高収入を得るのは難しいはずです。同じような人がいくらでもいるからです。しかし、英語が話せてメカニックに強い人は、それほどいません。最先端の英語で書かれたメカニックの論文を、開発に力を入れている中小企業に定期的に紹介したり、ときにはその開発そのもののアイデアを提案できたら、これはすごいです。英語だけできる。メカニックだけ詳しい。
というのとは、次元が違う状態です。
忙しい人や今まであまり学習された経験がない人は、週に1回本屋に行くという目標を作ってみるのはいかがでしょうか?本屋によって並べてある書籍は違いますし、週単位で置かれている本が変化しています。その業界で活躍している人の言葉を繰り返しいつでも聞けると思えば、本は安価な買い物だと思います。また本は読破する必要なく、3割読むだけでも十分だと感じます。一番重要なところ3割だけ読めばいいと考えれば、もっと気楽に読書も出来るのではないでしょうか。
https://www.jmooc.jp/
よかったら上記アドレスを検索してみてください。JMOOCと言って、無料で大学レベルの講義を聴講することが出来ます。学び直しには良いツールだと思います。
危機を乗り越えるための学び直しというのは、最強の武器になります。
こういうアカデミックな学習はハードルが高い、という方もいらっしゃると思います。そういう場合は、とりあえず新聞を毎日読む、とか、趣味の将棋の本を読む、というところから始めてもいいのではないでしょうか?好奇心に素直に従って、ある分野の世界に浸れば、そこからいろいろな知見が広がってビジネスに結び付くこともあると思うからです。また趣味の世界に包まれれば、売上が下がること自体は悪いことではないという、新しい価値観を得て、それが心を軽くすることもあるだろうと思うのです。
苦しみは心が生み出しているので、学びによって価値観が変化すればその苦しみ自体も変化し、前向きになれることもあると考えます。
かくいう私も学び直しをしております。とにかく学習する時間を確保するのが大変です。日常業務もあるし子供の面倒もあるので。それでもなんとか隙間時間をぬって学習を続けたいと思います。
以上です