事務所通信

事務所通信 令和1年8月

風山漸(ふうざんぜん)   君子(くんし)はゆっくり成長する

売上がなかなか思うように伸びない営業マンや経営者は、思い悩むことが多いかもしれません。そんなときは、風山漸(ふうざんぜん)という易(えき)経(きょう)の言葉を思い出してください。風山とは、山上の木です。山上は冷たく強い風が吹きますので、上に伸びる前にまず地中深く根を張らなければなりません。根のある部分までしか枝は伸びないともいいます。その根は、成長している段階では目に見えませんので、誰からも評価されません。風山漸の漸(ぜん)は、「ようやく・ゆっくりと」という意味です。山上の木は、平地と比べ成長するまでに時間がかかるという意味です。そして君子とは、「志(こころざし)のある人・リーダーになる器(うつわ)のある人・自分の損得を捨てられる人」といった意味があります。簡単にまとめると、「良い会社はゆっくり成長するから焦(あせ)らないでね」となります。
 確かに自己破産する経営者を見ていますと、自己破産する直前は華やかで利益も出ています。そしてその利益は、1年や2年という短期で達成されています。短期間で成長するものは、短期間で衰退(すいたい)すると暗示(あんじ)しているようです。
 例えば年間3,000万円の売上を5,000万円にするのは難しいと思います。しかし3,050万円にするなら出来そうな気がします。たった50万円と思われるかもしれませんが、そのようにゆっくりと成長することが大切だと思います。誰からも評価されない期間も続くと思いますが、気づけば平地の木よりも大きな木になり、山上に生えているので周りからは仰(あお)ぎみられるようになります。地中深く根を張っているので、強風がふいても簡単には倒れません。
 ほんの少しの違い、ほんの少しのアイデア、ほんの少しの売上向上、ほんの少しの反省、こういったささやかなことが続いていくと、気が付けば大樹(たいじゅ)になっているのだろうと思います。
風山漸(ふうざんぜん)   君子はゆっくり成長する   易経は、孔子(こうし)が古典を整理しまとめたものです(作成したわけではありません)。孔子は、今から約2,500年前に亡くなりました。その孔子の時代に既に、易経は古典の中の古典でした。大昔から賢人は知っていたのです。組織というのは、ゆっくり成長した方がいいと。
ちなみに舩橋会計はというと、おそらく風山漸です。売上向上はスローペースで華やかさはありません。でも僕はそれで満足しています。今のお客様にもっと良いサービスを提供していきたいですし、経営者や経理担当者といろいろとお話しさせていただくことが楽しいのです。僕にもいろいろと雑務はありますが、お客様と面談をさせていただく時間をもっと確保すべきだと感じています。一獲千金の戦略を考えている時間があるのなら1件でも多くお客様を訪問したいです。仮にそれで大きなお金を手にすることが出来なくても、大きな夢を手にすることは出来るかもしれないと思うのです。僕の夢は、地域の会社が数字によって強くなっていくことです。数字にはそのような力があると思います

消費税クイズ

問題:令和1年10月7日にコンビニで、飲料用のペットボトルの水を購入しました。目的は会社の植物に水をあげるためです。この取引には、8%か10%どちらの消費税率が適用されますか?

ヒント

令和1年10月1日からは、消費税率が10%になります。しかし「酒類・外食を除く飲食料品」と「週2回以上発行で定期購読される新聞」は、軽減税率(8%)の対象となります。

解答

8%が適用されます。ペットボトルは、「酒類・外食を除く飲食料品」に該当し飲料として販売されていますので、軽減税率8%が適用されます。ペットボトルを会社の植物にあげていますが、「何に使用したか」は問われません。人間が飲まずに会社の植物にあげようとも、軽減税率8%が適用されます。

ちなみに水道水は、令和1年10月1日からは標準税率10%が適用されます。しかし水道水は、8%と10%が適用される期間をまたいで請求されます。その場合には、令和1年10月31日までに旧消費税率の期間を含んだ請求がされたら全て8%の消費税率で処理します。お手元の請求書に記載された消費税率をよく確認する必要があります。

55分間だけ消費税の勉強をしませんか?

55分間だけ消費税の勉強をしませんか?

令和1年8月23日に消費税研修をさせていただきました。次は令和1年9月3日に全く同じ内容の研修を実施いたしますのでお越しいただきたいと思います。
 10時00分から10時55分は、改正消費税についての説明です。10分休憩をして11時05分から12時00分まではTKCの会計ソフトを操作していただきます。
 経理担当者で入力業務を行っている方は、この研修内容の知識を知らないと実務が出来ないので必ずお越しいただきたいと思います。また経営者や営業担当者なでも消費税の知識は重要ですので、前半の55分だけ参加していただきたいと思います。
 いまや消費税は全ての取引に関係してきます。契約書も請求書もカタログもさまざまな場面で消費税が登場してきます。消費税は、ビジネスマンの一般教養を超えて、必須知識となりました。
 消費税の知識を会社全体で共有していただければ、会社の総合力も少しアップすると思います。反対に消費税改正に無知で業務を進めますと思わぬトラブルに巻き込まれる可能性もございます。
 場所は、小牧市西部コミュニティセンター2階会議室です。参加ご希望の方は、資料の準備がありますので、事前に電話かメールでお申込み下さい。おって詳細をお伝えさせていただきます。