事務所通信 令和1年5月 

裏面にありますように人手不足で悩んでいる中小企業が世の中には多いようです。弊所のお客様でも、「人さえいれば売上が上がるのに」、とおっしゃる方は少なくありません。外国人労働者でも人材確保が難しいので、日本人の更に優秀な人材募集となりますと至難(しなん)の技(わざ)となってくるようです。
どうしたらよいのでしょうか?そもそも優秀な人材は、大企業や中堅企業を目指します。ファミリー企業に無条件で優秀な人材が入ってきて、しかも長く勤めてくれるのは土台無理な話なのかもしれません。そこは現実として捉えておく必要はあると思います。
しかし、ファミリー企業が大企業に勝る点が一つ挙げられます。それは社長と会話が出来ることです。私が25年前に入社した会社は連結ベースで11万人程度の社員がいる会社でした。刈谷の本社ビルで仕事をしていましたので、月の初めに本社ビルにいる全員がグランドに出て社長の挨拶を聞くという月次朝礼に参加していました。そこでは社長は朝礼台に上がってマイクを使い、1000人程度に対し話をします。何やら目標めいた話でした。おそらく誰もそれを真剣に聞いていなかったと思います。取り巻きの幹部達だけが共感していたのではないでしょうか?私としては、廊下で社長とすれ違うこともないし、話かける機会もない、ましてや社長に意見を言おうものなら上司から厳しい取り調べを受けるのではないかと思われるほどの距離感がありましたので、遠くに陛下(へいか)がおられるような気持ちで眺めていました。
一方ファミリー企業は、直接社長と話が出来ます。意見を言うことも出来ます。社長と未来の話をすることも出来ます。これは当たり前のことですが、大企業側から見ると奇跡的な事です。大企業では不祥事を起こせば、すぐにクビです。しかし、ファミリー企業では飲酒運転をしたからクビ、とはなかなかならないのではないでしょうか。家族的に人を大切にするのもファミリー企業の魅力だと思います。
給与面を充実させれば従業員さんの満足度も上がると思いますが、それは業績に影響されるので難しい面もあると思います。しかし、従業員さんと膝(ひざ)を突き合わせて会話をすることは今日からでも出来ると思います。経営コンサルタントの一倉(いちくら)定(さだむ)(故人)が次のような事を言っていました。「慰安旅行なんかをやっても社員のヤル気はちっとも変わらない。社員の目の色が変わるのは、未来の話をしたときだ。自分の未来を社長が心底心配してくれる。そういう姿を見て社員はヤル気を出す。」・・・まあそういうものかな、と感じました。
舩橋会計もスタッフさんの意見を聞いたり未来の話をする機会を月に一度も設(もう)けております。その他には週に一度はスタッフさんと1対1で面談して今週の予定を話しあうことにしています。忙しさにかまけて面談を忘れてしまうこともあるのですが、なるべくやるようにしています。
そのときに注意していることがあります。それは縦の関係ではなく横の関係でスタッフさんと話をしようということです。私は所長で給与を支払っているし責任もとっている。だから私が上でスタッフさんが下という縦の関係で話を聞くのではなく、全く同じ対等の横の関係で話を聞こうと意識しています。役割とか立場という次元でみると縦の関係になりますが、存在のレベル(人として魂をもって生きているというレベル)で考えると同じ世界に生きている横の関係となります。横の関係なのでスタッフさんから意見を言われても、有難いものとして受け入れることが出来ます。物事を横の関係性でみると生きていくのが楽になるような気がします。ですので私は子供も妻も全く対等の横の関係で考えています。妻や子供は私にガンガン注意をしてきます。でも全然腹が立ちません。子供は幼児なので、とんちんかんな事を私に言ってきますが、子供の立場からみればそれは真実だと思うのです。存在のレベルで全く同じ地上にたった人物から注意をされていると思っているので怒る必要がありません。これを自分より下の人間が自分に意見を言っているなどと考えてしまうと、メラメラと怒りの感情が湧き出てしまうのではないでしょうか?
切手を貼ってくれる従業員さんがいなければ社長業は出来ません。廊下を掃除してくれる従業員さんがいなければ社長業は出来ません。形をかえてみんな重要な役割を担(にな)ってくれています。役割の循環や連鎖があって組織が成り立つと考えれば、縦の関係よりも横の関係で捉える方がしっくりきます。
話がかなり遠回りしてしまいましたが、人材の確保が難しい今、せめて今いる従業員さんがやめないよう、出来ればヤル気を出してもらうように何か取り組みを始めなければならないのかもしれません。そのときお金で解決できればいいのですが、お金には限界がありますので、社員さんとの会話というファミリー企業ならではの手法を採(と)られたらどうかと考えるのです。そして本当に会話をする段階になったら役割・立場の縦の関係性でなく存在レベルの横の関係性で柔軟に従業員さんの意見を聞いていただきたいと願うところです。必ず大きな利益につながると思いますし、何より社長さん自身が精神的に楽になると思います。
一番しんどいのは、従業員さんとなんにも話さないで、「きっと従業員さんは不満があるだろう」とひそかに感じ続けることです。これはきつい。辛いはずです。日本には古代から草木国土悉皆成仏(そうもくこくどしっかいじょうぶつ)という価値観があります。これは草や虫や皿・机など、全てのものに魂があるという他者愛の考え方です。虫でさえも魂があり成仏していく。虫でさえも自分と同じ生き物で対等だ、という考え方を古代から日本人はしてきました。日本には川があり山と海があります。生活資源が豊かなので、自然に感謝する気持ちが育(はぐく)まれてこのような他者を愛する余裕のある精神が生まれたのでしょうか?会社経営の困難な課題を乗り越える一つのヒントとなり得る価値観だと思います。
もう気候も暖かくなり蚊(か)が土足で住居に侵入してくる季節となりました。ブーンと蚊が飛んでくると条件反射的にパチンと殺してしまう私は、まだまだ草木国土悉皆成仏の精神が足りないのだと思います。
これから暑い季節に入っていきますが、ご自愛くださりますようお願い申し上げます。           税理士 舩橋信治


税引後(ぜいびきご)利益(りえき)で考える
税理士 舩橋信治

「舩橋さん。アパート経営を勧められているのだけど、やった方がいいでしょうか?」
ある地主さんからご相談を受けました。建築会社の作ったシュミレーションを見る。
「あー、やめましょう。アパート地獄になりますよ」と私は答える。
「どうしてですか?このシュミレーションだと資金繰りは、十分余裕があることになっていますよ?」
「このシュミレーションは税金の支払いが考慮されておりません。税金の支払いをすると、借入金が返済できませんよ」
・・・そしてその地主さんは、アパート経営をあきらめました。アパート経営やフランチャイズ店募集の勧誘側が作る資金繰りシュミレーションは、必ずと言い切ってよいほど税金支払いが考慮されておりません。
例えば、売上が100円で経費が60円なら利益は40円です。そして40円から開業時借入金の返済金額30を引くと10円のキャッシュが出ます。10円残るので手を出しても大丈夫と考えてしまいそうです。
でも待ってください。税金の支払いも計算に入れてみましょう。売上100-経費60-税金16-借入金返済30=-6
税金支払いも考慮するとキャッシュが足りません。事業を始めるときは、細かな契約内容や営業戦略などに目がいってしまうので、木を見て森を見ずという状態になりがちです。その事業に手を出していいのか悪いのかを検討する際には、一番初めに税引後(ぜいびきご)利益(りえき)を算出します。そこで税引後利益が十分確保できるなら、事業を検討しても良いでしょう。しかし、この税引後利益が薄いようなら手を出してはいけない事業となります。
税引後利益が薄いのに、その後固定費削減などいくら努力しても報われません。では税引後利益は、どのように計算したら良いのでしょうか?

① まずは売上も経費も全て税抜にします(TKCソフト利用の場合には、税抜になっています)。消費税は、預かっているだけで利益に影響を及ぼさないので税抜にするのです。
② 次に売上から材料仕入や外注費などの大きな経費を引きます。
③ 次に人件費や電気代・家賃などの固定費を引きます。そして利益が出ます。
④ ③で出した利益に33%の法人税実質税率を掛け、法人税等を算出します。
⑤ ③の利益から④の法人税等を引きます。税引後利益が出ます。
⑥ ⑤で出した税引後利益から借入金などの返済金額を引きます。ここで十分プラスになれば大丈夫です。

どうでしょうか?ちょっと計算するのは、面倒ですよね。そこで私がもっとシンプルに計算式を作りました。消費税や固定費・借入返済などをいちいち計算するのは大変なので、それらも含めて以下の計算式をつくりました。この計算式に当てはめて、利益が出ているならまずは安心と考えてください。

公式  ① 仕入+外注費+人件費=A
② (売上高―A)×0.6=税引後利益
いかかでしょうか?大分シンプルになっていると思います。計算式①では、経費は仕入と外注費と人件費しか考慮しません。とっさにその場で判断したい場合には、このくらいの情報しか考えられないと思います。そして売上も仕入も税込みで考えます。税抜にする時間もないと思うので。
②では、40%引いた分を税引後利益としています。本来の法人税実質税率は33%です。7%多いです。これは消費税の負担分と固定費などを考慮して増加させています。

世界はとてもシンプルですね。売上からざっくりとした経費を引いて、それに0.6を掛ける。その金額が十分にあるなら、その事業に手を出すか更に検討を進める。それが十分にないならその事業には手をださない。たったそれだけのことです。たったそれだけの事なのですが、多くの方は税金支払いを考慮せずに事業に手を出してしまうので、失敗してしまいます。税金支払前の利益を見るか。税金支払後の利益を見るか。そこが分水嶺(ぶんすいれい)となります。
利益に0.6を掛ける。この一つの作業を行うことで、真実が、水でぬらすと文字が浮き出る水出し紙のように見えてきます。


7月10日 源泉所得税の納付

 

源泉所得税の納期特例を選択されている事業者は、今年の7月10日までに1月から6月までに従業員さんから天引きした源泉所得税を一括して納付しなければなりません。

そのため6月に入りましたら、昨年12月から5月までの賃金台帳を舩橋会計に送ってください。これは給与明細書ではなく、賃金台帳となります。

  • エクセルで賃金台帳を作成されている場合 ⇒ メールでエクセルファイルを送ってください。
  • 手書きで賃金台帳を作成されている場合 ⇒ FAXだと数字が認識できないので、郵送で送ってください。
  • TKCソフトPXやあんしん給与で給与計算されている場合 ⇒月次監査時にデータをいただきます。またはご自身で納付書を書くことも出来ます。
  • 賃金台帳を作成しておらず給与明細しかない場合 ⇒ 賃金台帳を作成していただき、郵送で送ってください。

 

【PXについて】

平成31年4月納付分から協会健保の保険料率が改定されているのは、ご存知でしょうか?給与から控除する社会保険料の金額が変化します。TKCの給与計算ソフトPX(あんしん給与)であれば、こういった保険料率も自動で更新してくれますのでミスが防げます。また社会保険に関しては、税理士業務の責任外となりますのでソフトを使い正確な計算をしていただくことをお勧めします。

 

今年の3月は、「明日までに賞与を支払いたいけど計算出来ますか?」というお電話を3件いただきました。2件は、PXを使われていましたので、リモート操作により5分以内で全ての計算を電話誘導で完了出来ました。残りの1件は、PXでなかったのでご自身で計算していただくしかありませんでした。改めて給与計算ソフトPXの便利さ(複雑な計算も自動でやってくれる部分)を感じました。

 

PXは月額3,000円(税抜)で年間36,000円です。これで舩橋会計のサポートまで付いてきますのでリーズナブルです。例えば一般的によく使われる弥生給与ですとサポートがついて92,000円(税抜)です。比較するとPXがお値打ちなのがよくわかります。またソフトのレベル面から見ても、PXの方が上を行っております。

例えばPXですと同業他社との給与水準を「中小企業の賃金指標(TKCがデータを統計)」で比較することが出来ます。その他労働保険料の申告や社会保険の基礎算定届・月額変更届などの各種届出も作成することが出来ます。

このようにしてみますとPXが利潤優先で開発されたのではなく、給与計算ソフトを使っていただくことにより業務効率を上げていただきたいというTKCの理念が感じられます。

 

春には社会保険の基礎算定届を提出します。次は労働保険料の申告があります。そして源泉所得税納付・・・。会社は税金計算だけでなく給与関連でも多くの手続きを要します。これらは全て給与計算ソフトPXで処理できます。PXで業務の効率を図っていただきますようお願い致します。

税理士 舩橋信治

事務所通信 平成31年3月

つれづれ日記
事業承継セミナー
平成31年2月8日
向春の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。日頃は大変お世話になっております。きたる3月22日(金曜日)にダイワハウス愛知北支社(小牧市中央2丁目172)で事業承継のセミナーをさせていただきます。事業承継に関係のある方も関係のない方も、みなさまお越しいただいて未来の経営に思いをめぐらせていただき、日々の日常業務から離れる時間をひとときではありますが、お過ごしいただきたく存じます。

さて、みなさまは、後継者がお決まりでしょうか?あるいは、もし後継者を決定するならどのような人物がよいかイメージされておられるでしょうか?そもそも後継者にする人物は、どのような者がよいのでしょうか?一般的に後継者は、仕事のできる能力の高い者が適していると考えられていると存じます。しかし、能力さえ高ければ後継者としてふさわしいことになるのでしょうか?

事業承継とは経営者の最後の花道です。その花道を無条件に長く祝福してくれる後継者が望まれます。晩年に花を咲かせるお手伝いをしてくれる人物が後継者としてふさわしいのではないでしょうか。これは、会社に限らず一般家庭でも同じことです。老後というゴールデンエイジは、信頼のできる自分を立ててくれる人物と同じ時間を過ごしたいのが人情です。

そのように考えると単に能力の高い人物よりも、自分と価値観が似ている人物の方が後継者にふさわしいのではないかという考えも出てきます。もし後継者の選択肢が親族しかない場合には、その者が自分と価値観が似ているのか確認してみる必要があると存じます。

以前、私が会社勤めをしていた頃に、とても切れ者とはいえないでも憎めない上司がおりました。その上司は、仕事道具といえばセロテープとホチキスしか使えませんでした。当然、コピーも出来ませんし、パソコンも出来ない。でも一番早く部長になりました。記憶に残っているのは、飲み会のときに従業員がみんな部屋に帰っていくのに、その上司だけは最後まで社長とお酒を飲んでいたことです。そのときは、お酒を飲める人物は仕事が出来なくても出世するのだなと考えていました。でも、今は違う解釈をしております。

おらくその上司は、社長と価値観が似ていたのだろうと存じます。そして、その社長は、「価値観が似ている人物を自分のちかくにおいておかないと、会社がダメになる」と経験的にわかっていたのではないでしょうか?例えば、新しい開発をしたい社長の周りに、保守的な人物ばかりがいたら、いっこうに新商品は出てこないと存じます。また、営業に力を入れたい社長の周りに、人付き合いが苦手な人物ばかりいたら、いつまでたっても営業戦略は実行されません。

これは、事業承継に限らず、日常業務の中でもいえることだと存じますが、自社の従業員をみるとき、最も大切なのはその従業員の能力ではなく、「価値感・考え方が社長に似ているか」ということだと存じます。人の価値観とうのは簡単に変わるわけではありません。保守的で安定志向の人間が積極果敢でアグレッシブな人間に簡単に変わるとは思えません。ルーティンワークに安心を感じる人間が、常識をくつがえすアイデアをどんどん出してくるとは思えません。

そうなると後継者あるいはナンバー2というのは、育てるものではなく、出会うものなのかもしれません。また、そのような着眼点で従業員を見ていれば、ほんとうに後継者としてふさわしい人物が誰なのかおのずと決定されるかもしれません。

最悪、従業員全員が社長と価値観が違う場合は、どうしたらいいのでしょうか?私は、経営理念を明文化することが必要だと存じます。経営理念や経営方針、行動指針などを言葉でなく、明文化して従業員にそのノートを配る。そして折に触れて朝礼などで、そのノートをみんなで読んで確認する。ときには、社長が自分の体験談を交えながら話し、なぜこの経営理念にしたのかということを伝える。そういった取り組みが大切ではないかと存じます。

会社には、さまざまなルールがあります。細かくいえば、火曜日にはゴミ当番がゴミを出すとか、お客様がいらっしゃったら全員規律して挨拶をするとか、現場にゴミが落ちていたらひろうとか、探せば会社にはいくらでもルールがあると存じます。それらは、御社では守られているでしょうか?経営理念や行動指針を確認しないままに、従業員に「ルールを守っていない」と注意しても、従業員は頭で理解できても心が納得しないかもしれません。

会社の未来を語る経営者はたくさんいらっしゃいます。でも従業員の未来を語る経営者は、あまりみえません。従業員の10年後の仕事内容やスキルのレベル、それを身に付けるための研修プログラム、10年後の給与の金額、それらを真剣にかたる経営者の方は、驚くほど少ないのです。

従業員にヤル気を出して欲しいがために、経営者は賞与を支払ったり、社員旅行を企画したりします。もちろんこれらにも一定の効果はあるのだろうと存じます。でも、本当に従業員の目の色が変わるのは、経営者がその従業員の未来を語ったときです。それは、お金などの誘引要素よりも強烈な力をもちます。

自分の未来を一生懸命に心配して語ってくれる経営者のためなら、従業員は信頼してついていくことでしょう。「この経営者と一緒に仕事が出来るなら、たとえ事業が失敗しても後悔はしない。自分のためにではなく、この経営者を男にしたいから自分は命をかけて働く。」そんなふうに従業員が思ってくれたら、必ずその会社は急成長します。経営理念のない会社では、従業員の心をそこまで振るい立たせるのは無理だと存じます。また経営理念があっても額縁に飾ってあるだけで、朝礼などで経営理念の浸透を図っていない会社も無理ではないかと存じます。

技術的な戦略の前に、まず従業員を本気にさせなければなりません。ただし、いきなり経営理念と言われても、それをどう作成して、どう浸透させて、どう運用させていけばいいのかわからない場合も多いと存じます。こういったことを専門に取り扱っているコンサルタント会社も世の中には多数あります。たいていは、高額であまり効果がないものなのですが。

舩橋会計では、無料で経営理念の運用のお手伝いをさせていただきます。月次巡回監査で会社さんを訪問させていただいた際に、社長さんに質問をさせていただき、少しずつ経営理念や行動指針、そのための具体的な行動目標を作成していきます。それらは多い場合には、100ページくらいにもなります。こうしてまとまったものをノートにして、そのノートのことを舩橋会計では「未来ノート」と呼んでおります。

舩橋会計と一緒に未来ノートを作成しませんか?必要なのは金銭ではなく、社長さんのヤル気です。未来ノートは精神論や空想だけで未来の経営方針を作成するのではありません。TKCの継続MASというシュミレーションソフトを使い、資金繰り的にもその目標が実行可能なのかということを検証しながら作成してまいります。こういった取り組みを顧問契約されているお客様に対して無償で行っているのは、舩橋会計くらいではないかと存じます。

なぜそれが出来るのか?それは月次巡回監査で頻繁にお客様の所に訪問させていただくのと、TKCの会計ソフトと継続MASという未来シュミレーションソフトが連動されておりボタン一つで会計データを取り込めるため、資料作成のための時間が少なくて済むからです。

会社を生まれ変わらせるために多くのお金と時間を使う必要はございません。舩橋会計に「未来ノートの作成を希望する」と電話一本かけていただければよいです。ただし、舩橋会計と税務顧問契約を結ばれておられない会社様は、未来ノート作成のために、以下の料金が発生します。

① 経営理念・経営方針・行動指針の作成及び明文化
2時間×2回  40,000円(税抜)

② TKC継続MASによる未来5年計画作成
2時間×2回+資料作成  80,000円(税抜)

③ 未来計画発表会
社内会議を開き、そこで社長の経営理念や未来ノートを発表していただきます。未来ノートの運用の仕方を弊所からご説明させていただきます。
1時間  10,000円(税抜)
※交通費が発生する場合には、別途料金をいただきます。

上記金額は、舩橋会計と税務顧問契約を結ばれているお客様は無料とさせていただきます。月次巡回監査の中で進めさせていただきます。
この未来ノートは、イベント的に1回作成するのではありません。毎年、少しずつ修正をして磨き上げていきます。そして従業員さんは、具体的な行動目標を記入して、それが実際に行動されているか検討・反省していきます。
このように従業員さん自身が未来ノートに書き込んで自分の言動をみつめPDCAサイクル(計画⇒実行⇒チェック⇒改善)を繰り返し行っていきます。社長の理念だけが書いてあるのではなく、従業員さん自身が自分の行動目標を書き込んでいくので、「ノート」とネーミングしております。日々の業務の中で社長の発言した意図が理解できない場合には、未来ノートを見て、社長はなぜその発言をしたのかということを考えたりします。つまり未来ノートというのは、従業員さんが自分の定点を理解し迷いなく一定の方向性をもって業務に集中するためのバイブルなのです。いつもカバンや机の引き出しに入れておいて、未来ノートがボロボロになるまで繰り返し見て確認し書き込んでいく、心のよりどころなのです。

このような状態になったときに社長の経営理念は、従業員さんに浸透していきます。会社の方向性が一つになっていきます。そうなると従業員さんがそれぞれ個人単位でアイデアを出したり新戦略に挑戦したりして違うアクションを起こしても、そこに一定の共通性があり、おなじ方向性を持つようになります。
個人単位のそれぞれのアクションが違っても、方向性が同じであるとそこにブレイクスルー(急成長・障壁突破)が起きる可能性が高まります。 ブレイクスルーは、一獲千金のようにたった一つの企画で発生するのではなく、多くの同じ方向性をもったアクションが集積することによって発生します。飛行機もライト兄弟が発明したことになっていますが、彼ら以前に多くの研究者が飛行試験に失敗してその延長にライト兄弟の成功がありました。蒸気機関車といえばジェームズ・ワットが造ったとイメージされていますが、それ以前にイギリスの産業革命という流れがあってその延長にワットの蒸気機関車が生まれています。

最後に、経営理念はあまり難しく考えないでいただきたいと存じます。ある企業ですと、「親孝行」や「掃除」や「お客様への感謝」を経営理念にしています。また「ワクワクする」とか「人と自然と響き合う」という、ちょっと抽象的な経営理念もあります。また長文の作文のような経営理念もあります。また状況によっては、経営理念そのものが変化することもあるでしょう。要は何でもいいのです。経営理念の内容自体は、あまり問題ではありません。気軽に考えればいいです。大切なことは、その決めた経営理念が最終的に具体的に従業員さんの態度や心に浸透しているかという部分です。

例えば、ガソリンスタンドのスタッフがお辞儀を45度でしたとします。そのスタッフが、「マニュアルで決まっているから45度でお辞儀をする」と考えるのと、「経営理念がお客様への感謝なので45度でお辞儀をするし、その理念に共感できるからお辞儀をした後は清々しい気持になる」と考えるのではどちらが良いでしょうか?私は、後者の方が良いし、売上も伸びるだろうと考えます。このように従業員さんの態度や心境に経営理念を浸透させるには多くの努力と時間を必要とります。簡単ではありません。まず経営理念を発表したとたん、それに不満や異論を唱える者が発生します。それが普通です。最悪の場合は、退職者まで出ます。

じゃー、そんな危ない面倒な経営理念なんか発表しなければ、なければいいよ、と考えてしまうかもしれません。でも経営理念の浸透していない会社は、社長のいないところで従業員が社長の悪口を並べたりします。社長の方針が明文化されていないためバラつきがあるし、社長の方針をそもそも理解していないためその指示に不満があるからです。会社や自分の未来を語らない閉ざした経営者を心の底から信用出来ないのです。つまり経営理念を定めても苦労は多いし、定めなくても苦労は多い。前門の虎、後門の狼です。

だったら勇気を出して、経営理念を発表し、それを、時間をかけて従業員に説明していった方がよいのではないでしょうか?なぜなら経営理念を初めて発表した時は、静かな湖面に投げ込まれた石のように波紋を呼びますが、その波紋がやめば意志の統一された強い会社が生まれるからです。いっときの波紋を乗り越えればいいのです。
でもいつまでも経営理念を定めないと、いつまでもあちらでアクションが起きて、こちらでアクションが起きて、それでおしまい。点と点が線でつながらない、偶然にあちらこちらで線香花火が音を立てるだけという成果のあがらない状態が続いてしまいます。
経営理念を浸透し始める初期段階は、もしかしたら従業員との闘いの日々が始まるかもしれません。でもご安心ください。社長の心の中に従業員を親族同様に愛する気持ちがあれば、その思いは必ず伝わりやがては理解してくれるはずですから。社長は、なぜその仕事を始めたのでしょうか?その体と頭を使ってこの世の中に何を残したいのでしょうか?それが経営理念です。その仕事をいやいや始めた人ほど、輝くような経営理念をお持ちです。その仕事が一番やりたかった仕事ではないという人ほど、経営理念を生かして業績を上げていたりします。世の中の不思議な摂理を感じます。

3月22日の事業承継セミナーでは、税務の技術的なお話しをさせていただきますので、上記のような経営のお話しはあまり出てきません。名刺交換の時間もありますので、ご都合よろしければご参加ください。また消費税も10%になり軽減税率が始まりますので、そのセミナーも6月頃に行いたいと存じます。まだまだ寒い日が続きますので、ご自愛いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。      税理士 舩橋信治


事業承継セミナー
向春の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。日頃は大変お世話になっております。きたる3月22日(金曜日)にダイワハウス愛知北支社(小牧市中央2丁目172)で事業承継のセミナーをさせていただきます。お忙しいとは存じますが、今後の経営判断のお役に立てていただけるはずですので、お越しただきたく存じます。

事業承継とは税務的な面からみますと、株の移動が中心となります。会社の内部(ないぶ)留保(りゅうほ)がすすみ株価が上昇しておりますと、株の移動に贈与税や譲渡税などが発生します。例えば預金や資産の合計が2億円あったとします。借入金などが少なければ、株の移動に5千万円の税金が発生するなんてことはよくある話なのです。たとえ300万円の資本金でもそうなるのです。株評価は、資本金の金額と同じにはならないのです。

平成30年度の税制改正によって新しい特例(とくれい)事業(じぎょう)承継(しょうけい)税制(ぜいせい)が創設されました。それによって贈与税及び相続税の納税(のうぜい)猶予(ゆうよ)が非常に有利になり、かつリスクもかなり減少しました。この特例を適用するには平成30年4月1日から平成35年3月31日までの5年間の間に、計画書を県へ提出しなければなりません。その計画書を提出して、やっぱり特例を受けませんでしたということになっても、何も罰金はありません。

とりあえず計画書を県に提出しておいて、特例を受けるかどうかはその後にじっくり考えればよいのです。反対に、この計画書を提出しておきませんと払いきれないほどの贈与税や相続税を負担しなければならなくなる可能性がある企業も多いのです。
特例を受けるための計画書の提出は、認定経営革新等支援機関の指導・助言を受けなければ県は受け取ってくれません。舩橋会計は、その認定経営革新等支援機関として経済産業大臣から認定されております。セカンドオピニン的にアドバイスさせていただくことも可能です。
セミナーでは難しい上記の特例をわかりやすく解説させていただきます。


事前に告知させていただきました通り、平成30年分の年末調整の資料を平成30年11月15日までに全て舩橋会計に郵送していただきました会社様に感謝状を送らせていただきました。本物の感謝状は、私の名前のとなりに印が押してあり厚紙で作成されております。
この感謝状を受取るということは、なかなか難しいです。以下の要素が会社にないと早く資料を集めることは出来ません。
① 会社内部での事務情報の伝達の早さ
② 経営者の呼びかけ・協力(提出が遅い従業員さんに対して)
③ 会計データ入力が遅れていないこと(遅れていると資料収集どころではないので)
実際にこの感謝状を送らせていただいた会社様は、経理処理も遅れていないので経理担当者は資金繰りの予想までされております。そしてご不安な場合には、いつも舩橋会計に電話をかけてくださいます。
これからも折にふれて感謝状贈呈を事前告知させていただきます。経理はお金を生まない作業ですが、それに愛情を注いでいただきますと、会社は良くなります。反省と予測をするための新鮮な情報を得ることが可能となるからです。それは、数値に基づいた客観的資料であるため、経営者は俯瞰的(ふかんてき)な目で自社を見られるようになります。
俯瞰的とは、上空から鷹(たか)が兎(うさぎ)を探すように全体が見えている状態です。鷹は兎を見つけると一気に急降下してその鋭(するど)い爪(つめ)で捕獲(ほかく)します。鷹の目をお持ちになった経営者は、それはそれは真に強い者でございます。