事務所通信 平成30年1月

経営理念をお持ちの会社は多いです。しかし、その経営理念は、浸透させなければ意味がありません。経営理念の浸透には、5年から10年ちかくかかると感じます。

なぜそれほど時間がかかるのか?それは、経営理念というのは、その仕事のレベルが経営者と同レベルにならないと必要性を感じないからです。経営者がつくった経営理念の意味は頭では理解できるけど、それを実感として必要なものと感じることは難しいのです。仕事のレベルが初歩の段階ですと、大きな困難に遭遇していません。そのようなレベルの人間が経営者と同じ情熱で経営理念を信用することは難しいのです。

また経営者がAという経営理念をもっていても、従業員はA‘やAAといった少し形の違った受け止め方をします。もしも従業員がスポーツマンだったら、過去のコーチの教えを重ね合わせて経営者の経営理念を理解することでしょう。もしも従業員が親から大切にされて育ったのなら家族愛と結び付けてその経営理念を理解することでしょう。

ですので、なるべく経営者と同じ感覚で経営理念をもってもらうためには、何度も何度も反復して事例を出しながら伝えていくしかないのです。朝礼や仕事を教えるときに、経営理念をミックスさせながら情熱をもって語る必要があります。だから経営者は大変なんですね。もしも経営理念を語らないで、ただ従業員を注意だけしてしまうと、それは経営者ではなく管理者になってしまいます。

なぜその仕事をするのか。その仕事にどんな意味があるのか。そういった仕事の重量感やプライドを従業員に植え付けさせるのが経営者の役目でもあります。反対に、そういったことが語れる経営者は、従業員から見ても魅力的な経営者に映ります。

また仕事の重量感やプライドは、正社員だけでなくアルバイトにも植え付けさせる必要があります。ディズニーで働くほとんどの人は、アルバイトです。しかし、その接客レベルはひじょうに高いものがあります。なぜディズニーの接客レベルは、アルバイトにもかかわらず高いのか?答えは簡単です。経営理念があるからです。そして、それを浸透させているからです。

ディズニーは、映画などでそのイメージが初めから構築されております。映像なので誰からもわかりやすいのです。ディズニーという人は、青年になっても汽車を眺めるのが好きだったようです。草原に寝そべり、夜になっても、明かりをともしてこちらにやってくる汽車をずっと眺めている、そういう青年だったようです。大人になりたくても、子供の頃のあこがれを捨てられない、捨てようと思っても自分では捨てることが出来ない、大人になれない。子供だった自分がいつまでも、現在の自分を追いかけてくる。そういう葛藤のエネルギーをアニメに注いでディズニーは生まれたのではないか、と個人的に考えております。

ディズニーのアルバイトさんに以下のような質問をすると、以下のような答えが当たり前のように返ってきます。それは、経営理念が浸透しているからです。

●質問:ゴミ拾いをしているんですか?
アルバイトさんの答え:いいえ、夢のかけらを拾っているんです。

●質問:ミッキーの中は、本当は人間なんでしょう?
アルバイトさんの答え:いいえ、あれがミッキーなんです。あの舞台にいるミッキーがミッキーなんです。

これは、本に書いてあった話ではなく私の友人から聞いた実話です。彼は、ダンスが好きでオーディションに応募してディズニーのダンサーになりました。雇用形態はアルバイトでした。それでも夢のディズニーで働けるということで、大喜びでした。

経営理念が明確に浸透していると、働く人も喜びをもって働けるし、強制されなくても会社のイメージを守ってくれるのかな・・・彼が喜々としてディズニーでの労働を話す光景を思い出すと、そう考えるのです。


 

つれづれ日記 13回目  犬とは
あけまして、おめでとうございます。平成29年があっという間に疾走してあちら側の世界に行ってしまった、と思うほど短かった1年でした。これからもこうやって早く時間が経過してしまうのかな?それはちょっとまずい状態なんじゃないかな、と感じるところです。もう少しゆとりをもって、時間のスペースもつくって生きていかないとダメなんじゃないかと考えます。
犬年ということで、犬という生き物について少しお話しさせていただきます。犬のご先祖はオオカミだろうと、現在の科学では推測されているようです。私は個人的には、オオカミではなく、もともと野生の犬がいてそれを家畜化したのではないかと感じております。それは、先日東山動物園に行っても感じました。東山動物園では、皆様もご存知のようにオオカミを飼育しております。ガラス張りのオリの中で、オオカミはうろうろ・うろうろと歩き続けていました。オオカミ君は、立ち止まるということを知りません。ちょうどマグロが泳ぎ続けるのと同じです。
犬は、その反対です。じっと座っています。主人が建物に入った場合には、その建物から出てくるまで何時間も座って待ちます。それは、義務感からではなく、頭をなでてもらいたい一心からです。肺の形状も犬とオオカミでは違うようです。オオカミは長距離に渡って獲物を追いかけるため、肺の形状も犬のそれよりも大きくつくられているようです。
マンモスを食料としていた時代には、きっと犬は大活躍したと推測されます。マンモスという大きな動物をしとめるには、まともに人間が戦ったのでは勝てません。そのため大きな落とし穴みたいな穴を掘って、そこにマンモスを追い込んで落としたのではないでしょうか?マンモスを追いかける役目は、もちろん犬です。マンモスがちゃんと穴に落ちるようにその経路を木の柵で造っておいたのではないでしょうか?牛や馬もそうやって獲得していたのではないでしょうか?もしそうだとすると、石器時代の人間は、効率よく食料を獲得して余裕のある生活をしていたかもしれません。
稲作をして集団生活をするようになり安定して穀物を獲得できるようになって生活の安定を得た・・・と考える歴史学者は多いと思いますが、本当にそうかは疑問ですね。なぜなら集団生活をするということは、人が人を管理することの始まりだからです。当然、目標ノルマも発生します。そうやってノルマに追われて過酷な労働を強いられ、その労働から生まれる果実を享受できるのは一部の領主だけという時代が近代まで続きました。・・・いや、今もそれは続いているかもしれません。大企業が派遣社員を上手に利用している姿を見ると。となると私達は、豊かになった反面失ったものも多いのではないかと感じます。
私の母屋にも柴犬がおります。名前を竜馬(リョウマ)といいます。親が足が弱くなってきたので、散歩するために親には内緒で勝手に犬を買ってきたのです。そして、明日から一緒に散歩をしようと母屋に犬を放り込んだのです。その犬を見たいとある女性が言ったので、母屋にいるまだ幼い柴犬を見せてあげました。そのある女性は、現在私の妻となっております。もしかしたら犬によってご縁を結んでいただいたのかもしれません。
どうでもいい犬の話を私の勝手な思い込みで、だらだらとさせていただきました。皆様にとって犬とはどんな存在でしょうか?犬には不思議な力があると私は信じております。仕事に疲れたとき、思うように事が進まないとき、犬をなでると心の奥の方の疲れや淀みがサーと薄れていくように感じます。犬は、人間の悲しみや苦しみを吸収してくれる特別な力があるような気がします。また皆様の犬の思い出話をお聞かせいただければ嬉しいです。
あー、一つ、お伝えし忘れたことがあります。マイライフ・アズ・ア・ドッグという1985年のスウェーデン映画がございます。これは、私が学生時代に先生から勧められて見た映画です。どうってことない事件性のないドキドキしない犬の映画です。ですが、一生忘れられない映画です。理由は自分でもわかりません。物や金や地位に影響されないで、あんなふうに素朴に生きたいと子供の頃の憧憬を感じさせる映画です。

事務所通信 平成29年12月

つれづれ日記 12回目

今年ももう年末がちかくなり、あわただしい状態となりました。今年も舩橋会計はお客様にたいへんお世話になりました。ありがとうございました。日々の仕事の不手際からお客様へのサービスに不備があったり洩れがあったりしたこともあったと感じております。来年は事務所のサービスレベルを徐々にアップして、お客様を最大限サポートさせていただきたいと考えております。来年もお引き立てのほどよろしくお願いいたします。

来年も舩橋会計の経営理念と行動指針は変わりません。これら事務所の憲法を死守して、独自性のある税理士事務所を目指し、お客様の経営に貢献していきたいと考えております。

舩橋会計の経営理念  月光闇夜(げっこうあんや)
暗闇の中を歩く、経営者の足元を照らす月の光になりましょう。という理念です。月の光というのは、太陽と違って控えめに光ります。あまり主張しません。ですが、目を痛めずに月は見ることができます。優しい光です。就寝前に月を眺めれば、きっと良い夢を見ることが出来ます。

舩橋会計の行動指針
① 記帳代行をしない
② 巡回監査を行う
③ 継続MASの活用

① 記帳代行をしてしまうと、経営の情報や資料を会計事務所が囲い込んでしまうことになります。社長にとって重要な情報は、蚊帳(かや)の外になってしまいます。これでは、強い経営者になれるはずもありません。ですから、私達は会社ご自身に会計データを入力していただき、いつでも自宅や会社にいながら、新鮮な経営情報を確認できるようにしていただきます。これを自計化(じけいか)といいます。

② の巡回監査というのは、お客様の会社や事務所に訪問するということです。現場に行かなければわからないことも多いからです。巡回監査をすることにより、記帳適時性証明書や書面添付が行えます。これらをおこなうと、金融機関からの借入がしやすくなったり、税務調査の可能性が低くなります。これは、TKCシステムでしか行えません。

③ 継続MASの活用をとおして、事業計画を社長に作っていただきます。これは、基本的に毎年作成します。「思うところに道は開ける」というのが私の感覚です。もっとも大切なのは、人脈や財力や経験でなく、「思うこと」だと考えております。未来を思いえがいていないのに、理想の未来がやってくるはずがありません。今日カレーを食べた。それは、カレーを食べたいと思ったからです。未来の青写真を具体的に鮮明に思い浮かべることが出来たのなら、その夢はその時点で90%かなったと言ってもよいのではないでしょうか。後は、準備をして帆を張るだけです。帆を張ったなら、風を待つだけです。

こんな具合で、平成29年も私の独断でいろいろなことをお話しさせていただきました。もしも不快に感じるところがありましたら申し訳ございませんでした。そして、来年もこんな調子で私の独断でいろいろなことをお話ししてしまうことと存じます。それもこれも、ただお客様の経営が良くなっていただきたいと強く願うからでございます。
人間は、本当に強い気持を持つと、そこに何かしらの熱を持つものでございます。その熱を活字にすると、こんな文章になってしまうのであります。ですから、仕事の休憩時間やお暇をもてあましてしまったときに、事務所通信をサラっとお読みいただき、少しでも今後の経営のご参考にしていただけましたら本望でございます。
今年は、本当に皆様方にお世話になりました。ありがとうございました。


 

トヨタ堤工場見学

平成29年12月11日、トヨタの堤工場を見学してまいりました。今振り返って思うことは、「良いものを見せていただいたな」ということです。ピアノ演奏会やレベルの高い試合を見た後に、今日は良いものを見ることが出来た、と感じることがありますよね。そんな感覚です。工員さんの無駄のない動き、整然と並べられた棚、工場とは思えないような清潔な床、究極に効率を目指した無機質の集合体は芸術的な美しさをまとう・・・そういった良いものを見たという感覚が残りました。
さて、トヨタはなぜ世界№1の車両メーカーになれたのでしょうか?理由は複数あると思いますが、私が知る限りではそれは在庫管理にあると思います。たかが在庫管理で世界の№1になれないでしょ、と思われるかもしれません。しかし、メーカーにとって、無駄な物を造ってしまうということは、倒産に直結します。車という複雑で工程の長い製品は、あらかじめ作成しておかなければ、すぐに販売することが出来ません。あらかじめ作成するということは、売れ残り、つまり在庫が増えてしまうことになります。
トヨタは、注文を受けてから製品を作り始めるという方法を考え出しました。必要な時に、必要なものを、必要なだけ生産するというJUST IN TIME (ジャスト・イン・タイム)方式です。このジャストインタイムを可能にしているのが、トヨタの看板方式です。
私はこのジャストインタイムや看板方式に興味があるわけでは、ありません。私が興味を注いでしまうのは、トヨタが世界№1になり得た理由が、特許でも天才科学者でもなく、「在庫に着眼した」という事実です。アインシュタインのような天才科学者がいて、誰も作れないような車を造ったわけではありません。普通の社員が日常業務の中にある「在庫管理」に着眼し、この在庫管理から生ずる無駄を省けば会社が強くなると気づいたことです。その平凡な日常の気づきが世界的な会社へと導かせた。つまり革新的なイノベーションが日常のふとした気づきの中から生まれたということに、驚きと感動を禁じ得ないのです。
これは私達ファミリー企業にとって、とても勇気づけられることだと思うのです。私達ファミリー企業は、人的にも財務的にも制限があります。その中で特許を取得したりヒット商品を世に生み出していくことは大変なことです。しかし、日常のふとした気づきからアイデアを出して、日常の業務に少しづつ修正を加えていくことで、独自性のある会社になれるということをトヨタは教えてくれているような気がするのです。高い利益を出して従業員さんに豊かな生活をしていただくために、ものすごい発明をする必要はなく、ものすごい商品を生み出す必要もないのかもしれません(もちろんそれらはあった方が良いのですが)。

日常のふとした気づきは、時間が経過すると霧(きり)の中へと入ってしまいます。霧の中へ入ってしまう前に、それを言葉にして人に伝えて行動していく、そしてそれを積み上げていく、そういった単純作業の繰り返しでもイノベーション(革新)は起き、独自性をもった会社になるような気がします。ふと、「あれ、これおかしいな」とか、「ちょっと、へんだな」と思ったら、それはチャンスなのかもしれません。そのふと感じた小さなモヤモヤを信じてあげて欲しいなと思います。
この小さな気づきは、会話から生まれることもあると思います。会話をすると反対意見や自分とは違った角度からの考えを聞くことが出来るからです。自分と違う視点を聞くことによって、人は俯瞰的(ふかん的・全体をみること)になれます。俯瞰的になることによってクールになることが出来ると思います。いつもクールに未来を考えている経営者は、人を叱責したり、人を恐怖によってコントロールしようとはしないと思います。
そしてこの会話の相手として、ふさわしいのが従業員さんだったりお客さんだったり取引先だったり家族だったりします。でもこういった身近な人には、言えないこともあったりします。そうやって考えると、社長さんの周りに人はたくさんいるんだけど、社長ってとても孤独な存在といえるのではないでしょうか?自分のすぐちかくに人がいるのに、その人に助けて欲しいのに、その人に本音が言えないんですから。
そこまで社長の状況をみてくると、唯一、会話相手としてふさわしい人物が登場してきます。それは、会計事務所の人間です。会計事務所の人間というのは、守秘義務をもっており、仕事の利害関係がなく、その会社の数字の全てを知っているのですから。逆に、せっかく税理士報酬を支払っているのなら、税金の計算だけでなく経営の悩みも話して少しでも楽になれた方がお得ではありませんか。
私達には、社長のお話しをお聞きする準備がすでに出来ております。私達は、社長の小さな言葉に耳を傾ける意志がございます。私達は、社長に100のアドバイスをすることよりも、一つの良質な質問をする方が社長の幸福につながると考えております。もしも社長業としての孤独に押しつぶされそうになったときには、良き会話相手として会計事務所の人間を思い出してください。


リードタイムを意識して
別紙でトヨタのイノベーション(革新)は、在庫管理にあった、というお話しを致しました。
在庫管理という日常業務を改善することで、なぜ独自性が生まれ、大きな効果があるかを、もう少し詳しく説明致します。

物を販売するためには複数の工程を通過します。それを下記に言葉で箇条書きにします。
① まずは素材を購入します。
② その素材にプレス加工や溶接・塗装・部品取付などをして、製品にします。
③ その製品を倉庫に在庫として保管します。
④ 消費者からの注文が入ります。
⑤ 製品を販売してすぐにお金がもらえないので、それは売掛金(後でお金をもらう)になります。
⑥ 売掛金を回収して、現金を得ます。

この①から⑥までの工程には時間がかかります。この時間のことをリードタイムと言います(管理会計の世界で)。このリードタイムには、倉庫の保管日数や売掛金の回収日数も含まれます。リードタイムが短ければ短いほど、経営のリスクは減少します。反対にリードタイムが長ければ長いほど、損失が生まれます。トヨタのJUST IN TIMEは、このリードタイムを極力短くすることを目的にしております。

通常の決算書からは、利益しか見えません。利益には、リードタイムという時間の概念が存在しません。この利益を生み出すために、何人の人がどれだけの時間をかけたのかということは、決算書には出てこないのです。もう少し簡単にいうと、ラーメンを10杯販売するのに、30分で販売するよりも10分で販売する方が利益が出るということです。

また上記③の倉庫保管では、在庫の量が少ないほど倉庫の敷地面積も少なくて済みます。つまり地代が低額で済みます。そして在庫の量が少なければ、売れ残りつまり廃棄損が出にくいとなります。
通常の経営者ですと、在庫が多いと、「まだまだこれだけ売れるのか、楽しみだ」と考えます。しかし、卓越経営者は、「在庫が売れ残ったらどうしよう。これは大きなリスクだ。」と考えます。

⑤の売掛金がたくさん残っていますと、通常の経営者は、「これからこんなにたくさんのお金が入ってくるんだ。よかった。」と考えます。しかし、卓越経営者は、「これだけたくさんの売掛金があるということは、それだけ回収不能になる可能性が高いということだ。どうしようか。」と考えます。

上記①から⑥までのリードタイムを短くして、リスクや無駄をどんどん省いていく、そういった時間を意識した経営をすると、その会社は強い会社となっていきます。
決算書や試算表からは、そのリードタイムは出てきません。リードタイムを正確に知るには、現場で計測する必要があります。
ときには、右手にストップウォッチをもって、その工程に何分かかるのかを計測する必要もあるでしょう。単に利益が出ればいいということではありません。利益の質が問題です。利益というのは、あまり時間をかけないで出す必要があります。

手際の良い大工さんほど、丁寧に良い家を造るといいます。スピードの獲得は、品質の犠牲にはつながりません。

右手にストップウォッチ・・・・であるなら、左手にはコーヒーカップを持ちませんか。そして、私達と会社の未来についてお話ししませんか?

事務所通信 平成29年11月

つれづれ日記 11回目  真夜中のゴルフ

よるの10時10分くらいを過ぎると、私(舩橋)はゴルフ練習場へ向かいます。この季節は、ゴルフのお誘いを受けることが間々あるからです。実際、私のゴルフのレベルは、ひどいものです。クラブを振っても振っても、なかなかボールの芯にあたりません。
社交は、ゴルフだけではありません。異業種交流会なども行ったりします。事務所で書類だけを作っていればいいのですが、仕事の御縁が生まれるといいな・・・という思いもあってそういう社交の場へ行くわけです。
しかし、私は際限なく売上を増やしたいわけではありません。もう自分も46歳で、そんなに若いという歳でもないだろうと考えます。今から集中して仕事が出来るのは15年から20年かな。そしていつかは死んでしまいます。
いつか死んでしまうのに、今忙しいというのに、どうしてまた更に自ら忙しくしているのだろう・・・と周りからは思われるかもしれません。なぜ舩橋会計のお客様を広げたいかというと、経営は哲学だということを地域に広めたいからです。何を生意気なことを言っているんだ、とお叱りを受けるかもしれませんが、自然とそういう思いが込み上げてしまうので仕方がありません。困ったものです。
私は、今までそれなにりに経営者の方を見てまいりました。24歳から会計の仕事をしておりますので。その中で、破産していく経営者、資金に悩む経営者、従業員に悩む経営者をたくさん見てまいりました。どうにかして、そういう暗闇の中をさまよい歩く経営者のお力になれないものかと考えて参りました。
そして私の出した結論は、経営には哲学が必要だということです。経営理念と言ってもいいかもしれませんし、宗教的信条と言ってもよいのかもしれません。苦しい状況になりますと、どうしても損得の基準で判断してしまうのですが、その苦しい状況から抜け出すためには損得を超えた価値観が必要になると考えます。
経済学者のポーターの言葉が好きです。彼は、「競争をした時点で負けだ」といいます。「競争をしなくてもいいところに行くことが勝つことだ」と言います。つまりオンリーワンのサービスや技術を提供することですね。そのオンリーワンは、社長の経営哲学と世の中の欠乏が衝突したときに、生まれると思います。言い換えると、社長の特技があって、世の中にその特技がまだ存在していない場合、社長の心の中に大きなフラストレーションが生まれます。そのエネルギーを開発(イノベーション)に向けたときにオンリーワンになるということです。
繰り返しやルーティンから抜け出さない限りは、経営不振を時代や政治のせいにするしかありません。社長は、世の中に何か不満はありませんか?世の中に何か足りないと感じることはありませんか?世の中の不条理を何か感じませんか?そして、もしもそこに社長の特技を提供したら世の中がもっと良くなると感じることはありませんか?長期的に利益を出し続ける経営者は、世の中がよくなることに興味があるように感じます。


平成30年から源泉徴収税額表の見方が変わります。

来年から源泉徴収税額表の見方が変わります。扶養親族等の数え方が変わるのです。今までは、給与のみの場合の給与収入が年間103万円以下の配偶者を控除対象配偶者と呼び扶養親族数1とカウントしておりました。
この給与収入が年間150万円以下に変わりました。例えば、今まで配偶者の方の給与収入が年間140万円ですと、源泉徴収税額表を見るときに扶養親族にカウントしませんでした。でもこれからは、扶養親族の数にカウントしてもよくなります。
ただしご本人(配偶者の相手)の年間合計所得が900万円を超えますと、例え配偶者の年間給与収入が140万円でも、扶養親族の数にカウントできません。なんだか複雑ですね。
まとめます。とりあえず本人の年間合計所得が900万円以下で、その本人と一緒に生活をする者(青色事業専従者を除く)の年間給与収入(給与のみという前提)が150万円以下であるならば → 源泉徴収税額の計算の際に、その配偶者を扶養親族プラス1としてカウントしてください。ただし、その配偶者が老人控除対象配偶者や障害者である場合には、別のカウント方法になります。

マイナンバーにご注意ください。
マイナンバーの管理責任者は、社長様となります。もしも会社からマイナンバーが漏れて事件が発生すると、社長様の管理責任が問われてしまいます。社長様が管理すべきマイナンバーは、従業員のものだけではありません。従業員のご家族のマイナンバーも管理しなければなりません。さらに専門家や地代家賃の支払先のマイナンバーも管理することになります。マイナンバーを紙ベースで保管している場合には、必ず鍵付きの棚や金庫に保管してください。そうしないと、万が一マイナンバーが漏れた場合に、経営者責任が問われてしまうからです。
舩橋会計へ送っていただく書類には、マイナンバーを記入しないようにお願いします。昨年にマイナンバーはお聞きしておりますので。もしも新入社員などの新しいマイナンバーが発生した場合には、書類にかかずお電話でおしえていただきますよう、お願いします。すぐにTKCのクラウドに保管して、メモはシュレッダーをかけます。
マイナンバーの管理が大変という方は、TKCのPXまいポータルというサービスをご利用ください。給与明細書もウェブで配付
できます。
PXまいポータルは、PX(給与計算ソフト)をご使用いただいているお客様がご利用できます。
PXまいポータル単体では、ご利用になれません。

◆ 給与計算ソフト PX : 月額3,000円(税抜)利用料

◆ マイナンバー管理・給与明細配付ソフト PXまいポータル
月額1,000円(税抜)利用料

事務効率化を箇条書き
●マイナンバーの管理をTKCに任せることができる。
●従業員の給与明細をウェブで配付できる。過去3年分の給与明細が閲覧可能。
●複雑な給与の仕訳を自動作成し、会計ソフトに自動転写してくれる。
●毎年の社会保険料変更や扶養親族カウントを自動でバージョンアップ。
●残業代を自動計算してくれる。
●有給の残数管理をしてくれる。
●タイムレコーダーのデータ(勤怠時間)を取り込むことが出来る。

事務の効率化は、ソフト料金以上に人件費を減少させます。また経理担当者がより付加価値の高い仕事へと、エネルギーを向けることが可能となります。


個人事業者のお客様へ

平成29年分の所得税確定申告の資料を舩橋会計まで郵送していただきますよう、お願いいたします。

平成29年11月末までの下記の資料を送ってください。12月分は、来年いただきます。(アパート経営などの方はお年も召しておられるので記帳代行をさせていただいております。原則的には舩橋会計は、記帳代行をしないことを行動指針としております。)

●通帳コピー
●現金支払いの領収書
●クレジットカードの明細書
●直近の賃金台帳(冬の賞与があるか・ないかをご記入ください。)
※併せて年末調整の資料も郵送していただきますと、助かります。
裏へ続きます。
会計資料には、以下の情報をメモしてください。
●飲食関係の領収書:①どの会社の②誰と③何人で④どのお店に 行ったのかがわかるように、ボールペンでメモ書きをしておいて下さい。
●ホームセンターやスーパーの領収書には、何を購入したのかがわかるようにメモ書きをしておいて下さい。
●従業員に昼食をごちそうした場合は、経費になりません。また社長の私服(スーツ・靴下・眼鏡)も経費になりません。
●通帳コピーの入力には時間がかかります。弊所スタッフの目が疲労しないためにも、拡大コピー(A4で倍率130%が最適)をしておいていただきますと、助かります。通帳をお持ちいただければ、弊所でコピーさせていただきます。
●領収書は貼られていない状態で入力した方が速いのでのり付けしないで下さい。また領収書は、月ごとに分けてクリップなどで留めていただけると助かります。
※いろいろとお願いばかりで申し訳ございませんが、スタッフが疲弊しないで、お客様に付加価値のあるサービスをお届けしたいと考えておりますので、ご協力よろしくお願いします。

事務所通信 平成29年10月

TKC自計化


写真は、お客様である(株)圀榮さまの経理担当者の方(以下Aさん)です。月次巡回監査でAさんとお話しさせていただくと、始終笑ってばかりです。ふざけているわけではありません。Aさんは、経理が好きなのです。でも初めから経理がお好きだったわけではありません。むしろ苦手でした。Aさんを拝見させていただきますと、「仕事というのは、そのレベルが向上するとそれを楽しむようになる」ということがよくわかります。以下Aさんに質問させていただきました。

舩橋:経理を始める前は、経理に対してどんな印象をお持ちでしたか?
Aさん:経理は難しくて、私に出来るのかな?と思っていました。でもやり始めたら面白いなと感じました。今では入力には自信が持てます。
舩橋:昨年から会計ソフトをTKCに替えていただきました。感想は?
Aさん:発生主義にすることが大変だと感じます。仕訳辞書をつくることは楽しいです。コレクションを増やすように、仕訳辞書を増やしています。
舩橋:経理のお仕事には、だいたい平均して一日何分くらいかけるのですか?
Aさん:経理業務はだいたい平均すると一日15分くらいやっています。今は、TKCソフトを完璧に使いこなすことを目標にしています。
舩橋:この記事をお読みいただいている方の中には、経理に苦手意識があったり、経理をすること自体をストレスに感じている方もいらっしゃると思います。そんな方へ、何かメッセージをいただけませんか?
Aさん:経理は誰にでも出来ると思います。頑張ってください。経理処理をためないで早めに処理することにより、「お金の流れ」が把握できるようになりました。自分で早めに入力するとメリットがあります。

解説 快くインタビューにお答えいただいたAさんに感謝申し上げます。実は、Aさんは、かなりのスポーツマンです。高校にはソフトボールの特待生で入学されたほどです。私はスポーツを頑張っていた人が好きです。スポーツマンは、根性があるからです。そして上達するプロセスをよく知っているからです。

もうAさんは覚えておられないかもしれませんが、ある日Aさんは独り言のように次のようなことを言われました。「これからはTKCになるから、税務署を恐れないで安心してやっていけるんじゃないかな」と。私は、この言葉が大変うれしく、有難く感じました。そして、出来る限りTKCスタイルでサポートして圀榮さんのお力になれるよう努力しなければならないと感じました。
TKCは、税務署に対して強いスタイルということが言えます。理由は、下記の書類を添付することが出来るからです。
① 税理士法 第33条の2 の書類
これを提出すると、税務署はすぐに税務調査へ進むことが出来なくなります。
② 記帳適時性証明書の発行
これは毎月遅れずに会計処理をしている証拠です。税務署だけでなく金融機関に対してもアピール出来ます。
③ 継続MASの活用
資金繰り活用ソフトです。無理な節税をする必要があるかどうか判断できます。


皆様は少年時代には、どんなスポーツをされておりましたでしょうか?サッカークラブや少年野球チームあるいはスイミングクラブなど入っておられた方も多いと思います。私は、小さな頃にはスイミングクラブに入っておりまして、練習中によく平手でほおをたたかれました。誰かが「舩橋君が練習の邪魔をする」と先生に嘘をついたりしました。すると先生は、確認もせずに理由も言わずにいきなり私のほおをたたきました。・・・そんな理不尽な少年時代の経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。つまり先生からの暴力は、指導方法として公に認められていた時代があったのです。
そうやって育ってきた年代が、今は会社では上司や経営者という立場になりました。そのため部下に対する指導方法も大変厳し方法を採られる方も未だに多いと感じます。

かつて心理学者のジグムント・フロイトと話す機会があった人が、つぎのように説明しております。
「フロイトのことは生涯忘れられない。彼には、わたしがこれまでに会っただれにもない資質が見うけられた。彼の目はおだやかでやさしかった。精神分析のときの『魂を見通す眼』などまったく感じさせない。声は低く、あたたかで、身ぶりはほとんどない。私のことばに注意を集中し、へたないい回しにも耳をかたむけ、それなりの評価を与えてくれた。このような聞き方をしてもらえたことが、わたしにとってどんなにすばらしい経験だったかご想像にまかせる」。

上記のことばからもわかるように、人を非難する努力を、人を理解する努力にかえると、その人はたいへん満足し、こちらのことを生涯覚えていてくれるということになるようです。そういえば中日ドラゴンズの元監督である落合博満さんは、名選手であるとともに名コーチでもありました。監督時代に4度のリーグ優勝と1度の日本一を達成しました。その落合監督の指導方法は大変面白いです。ただ見ているだけらしいのです。

落合監督自身は3度の三冠王を達成したくらいですから、バッティングの技術やコツというのは、誰よりも知っているはずです。そして誰よりも適切な助言ができるはずです。その人が、「ただ見ているだけ」なのです。もしかしたら、「技術は自分で見つけるしかない。誰かの成功法則は別の誰かにも当てはまるわけではない。」といった考えがあったのかもしれません。

今、私は子供に教材を使って「ひらがな」を教えています。先生は、「子供の自主性が大事ですから一人で勉強させてください」、と言われます。でも私は、子供の横で初めから終わりまでじっと見ています。ただじっと見ているだけです。なぜだかわかりませんが、そうすることが非常に重要だと感じるからです。今のところ子供は勉強することが楽しいようです。

仕事では従業員さん全員の仕事ぶりを横でじっと見ているわけにはいきません。私自身もやるべきことがたくさんあるからです。でも、なるべく細切れの時間や休憩時間を使って、従業員さんの仕事を見る時間をつくりたいと思います。

事務所通信 平成29年9月


答え 岐阜デパートの方が、よく売れました。その理由は、ワインの数が少なかったからです。
多くの方が、「えー、そんなはずないだろう!品数が多い方がよく売れるに決まっているだろう」、と思ったのではないでしょか?
これは、コロンビア大学のシーナ・アイエンガーという大学教授が、実際に実験を何度もして出した結論です。アイエンガーは、行動認知学的立場からその実験結果の理由を説明しています。すごく簡単に申しますと、人間は選択することを嫌うらしいのです。何かを選択するということは、すごく頭を使っているらしいですよ。
根本的に人間って楽をしたい動物です。頭もあまり使いたくないのです。頭を使わないで、ボーツとしている方が楽ですよね。3時の休憩タイムに数学の文章問題を解いて、「あー、休憩時間はやっぱり数学だね。数学をすると疲れがとれるね」、なんていう人は、いないはずです。そして頭を使う場合、「何かを選択する」というのは、たいへん頭のエネルギーを使っているらしいのです。
例えば、赤ちゃんの頭脳トレーニングは、「何かを選択させるといい」と言われます。「どっちが好きかな?」とか「どっちの色が赤色かな?」とか「今日は、ごはんとパンのどちらが食べたいのかな?」とか「昨日歩いた道は、右の道かな、左の道かな?」なんていう、選択問題をたくさん与えると、脳がより発達するらしいのです。
結論を申しますと、「お客様に、選択するという労力を使わせない」方が商品が売れるということです。売り出す側は、品ぞろえを豊富にして、その道のプロにも満足してもらえるようにしたいと考えます。でも本当にそれをやってしまったら、それはただのマニア専門店になってしまいます。一般の人は、少し種類があれば十分で、あまり商品数が多いと疲れてしまうのです。
新しい店舗や新しい商品販売を開始すると言いながら、なかなか開始しない経営者の方がいらっしゃいます。なぜすぐに始めないのですかと質問させていただくと、「まだまだ商品知識が十分じゃないから」とか「マニアが満足できる商品数を輸入出来ないから」などとおっしゃいます。でも一般消費者は、良いものが分かりやすく少量並べられている方が、買う気になるのです。
会社として利益を出すためには、あえて商品数をおさえて、一般消費者が選択に疲れないようにしなければなりません。もう少し言い方を変えると、広く浅い知識よりも、狭く深い知識の方が強い武器になるということです。「世界中のワインが置いてありますよ。どのワインの説明もある程度は出来ますよ。」というお店よりも「うちのお店にはワインは5種類しかありません。しかし、ワインの製造者のことは熟知しているし、料理へのアレンジ方法も説明できるし、最もおいしい飲み方も解説できるよ。あなたが居酒屋の店主ならワインと相性のいい食事メニューもご提案しますよ。」という方が一般消費者は、嬉しいのです。
もしも現在、商品数が多すぎる状態になってしまっているなら、それをグループ別に分ける必要があります。パンフレットやホームページなども、まずはグループ別のページやボタンを配置して、入口を簡単にしておきます。そして、お客様がなるべく選択しやすいように誘導してあげなくてはなりません。
思い起こしてください。カップ麺でも「赤いきつね」か「緑のたぬき」ですよ。CMでは、2種類の選択しかさせていません。アシックスのバスケットシューズでもベーシックな人気シリーズは、3種類しかありません。森永牛乳もスーパーによく置かれるものは、2種類だけです。三菱鉛筆が出している水性ボールペンは、3種類だけです。積水ハウスの2階建て鉄骨住宅シリーズは、6つしかありません。これらは、戦略的に商品数を少なく抑えていると考えられます。
ましてや我々は、大資本を有している大規模企業ではありません。限られた資本で勝負しなければなりません。我々が勝つためには、対象エリア、対象商品、対象顧客などを狭く絞る必要があります。絞ることが出来れば、大規模企業にも勝てる可能性が十分にあります。
多くのメニュー・多くの商品・多くのサービスを用意するためには、5年あるいは10年かかるかもしれません。その割には、高い効果は期待できないかもしれません。いつも答えは、足元にあるのかもしれません。現在ある商品やサービスの質を高めてブランディングすることが出来れば、新商品や新メニューは必要ないかもしれません。そして、今あるサービスをブランディングするのは、それほど多くのお金もエネルギーも必要としないかもしれません。

余談ですが、シーナ・アイエンガーという大学教授は、若い女性で盲目です。ユーチューブでも見られるので、一度彼女の声を聞いていただきたいと思います。
私達は目が見えるのでラベルが気になります。バッグならビトンのラベルが付いていれば安心します。車ならTOYOTAのラベルが付いていれば安心します。服ならブルックスブラザーズのラベルが付いていれば安心します。でもそのラベルを取られたら、私達は何が本物か見分けることが出来るでしょうか?正しい選択をすることが出来るでしょうか?これもアイエンガーは実験しております。服のラベルを取ると、多くの方はブランドでない服をブランドと思い込んで選択するそうです。もしかしたら、目の見えないアイエンガーの方が、手や耳の感覚が優れていて本物の選択をできるのかもしれません。
アイエンガーは、まだ現在も生きている学者で、早口で話す元気のある女性です。


つれづれ日記 10回目
早いもので、私の息子(3人のうちの長男)も来年は小学生です。あっという間に背も伸びて少年らしいことも言うようになりました。親としていろいろと身に付けさせてあげたいと思うのですが、お金も時間も限りがありますので、何を与えればよいのかと迷うところです。
そこでやはり私は、「経営理念」ならぬ「教育理念」というものを考えるわけです。いったいどんな子にしたいのか。なぜ教育というものが存在するのか。といった事柄です。これは正解がありませんし、人の価値観によって違いますので、私なりの考えを簡単に述べたいと思います。
私は、学校の成績は悪くても良いと考えています。学校の成績が良くなければならない、と考えてしまうと、生きていくのが辛いだろうと思うからです。
学校の成績よりも、「非常事態におちいったときに、そこから脱出する方法を見つけられる人」になって欲しいなと思います。人生の中で、「もう死にたい」「このままだと犯罪を犯してしまう」といった非常事態は、誰にでも訪れるはずです。そこで自暴自棄にならないで、サイコロを投げて決断するのでなく、自分の頭で冷静に考えて活路を見いだせる人になってもらいたいと、親として願うわけです。
ですので、なんでもいいので、「学校では経験できない事」、をやらせてあげたいと思います。私のような偏屈な人間は、学校の先生からすると、面倒な親だと思います。
仕事の関係や経営者の集いで、大きな会社の経営者とお話しさせていただくこともあります。そこで、感じることがあります。それは、事業を成功させるために、特別に優秀な頭脳は必要ないのではないかということです。もちろん頭脳明晰な方が、失敗する可能性は減少すると思うのですが、それだけではなかなか永続的に発展は難しいのではないかと思うのです。
安定して発展されている経営者の方は、セルフコントロールが出来る方なのではないかと感じます。セルフコントロールというのは、頭脳明晰とは意味合いが違います。簡単に言うと、我慢する力です。買いたいものがあっても買わない。テレビを見たくても本を読む。怒りたくても我慢する。水曜日は水泳をすると決めたら、必ず水泳をする。約束をしたら、その後面倒になっても約束を実行する。健康診断でお酒を止めなさいと言われたら、
止める。などなど。
事業の成否に大きく関係するのは、学歴よりもセルフコントロールの力のように感じます。
またセルフコントロールできる量は、決まっているらしいです。コップの水をイメージしてください。コップの水も飲み干せばなくなります。それと同じように、一日の中でセルフコントロールできる量にも限度があります。
だから会社ではすごく生真面目で神経を使っている人が、自宅に帰ると掃除も出来ないで部屋が片付けられない人がいます。これは、本人が悪いのではありません。仕事の時間に、セルフコントロールを使いすぎているので、自宅に帰ってきたら、それが残っていないだけなのです。
ただし、このセルフコントロールする力がなくなっても、さらに頑張る方法があります。それは遠くの利益を推測するということです。例えば、寝るまえにラーメンを食べたい。でもこのラーメンを食べることを我慢すれば、明日の朝はスッキリと目覚めることが出来る。というように、それを我慢すれば、未来にどれだけ良いことが起きるか推測すれば、セルフコントロールする力を使い果たしても、まだまだ頑張れるそうです。
スタンフォード大学の心理学者ウォルター・ミシェルが1960年代にマシュマロ実験という有名な実験をしました。どのような人間が大人になってから経済的に裕福になるかを長期間のモニタリングにより調査したのです。その結果、幼児の頃にセルフコントロールをする力が強かった者が、大人になってから裕福になっているという結論が出ました。ただし、幼児の頃にセルフコントロールする力がなくても、その後の学校生活やスポーツなどを通して、それを身に付けて成功している者もいるということまでわかりました。
事業の成功は、頭脳でも財力でもなく、セルフコントロールする力だと言うわけです。この説を信じる必要はないと思いますが、参考にはなるはずです。
さて、そういう私は、セルフコントロールする力が十分にあるのか?と自問自答しますと・・・あまりないように感じます。ですので、あまり子供には厳しいことは言えないのです。それよりもとりあえず健康で事故なく成長できれば、それで幸せじゃないかと思ってしまうのです。
幼稚園で我慢して先生の言うことを聞いたり、友達に気を使っているので、せめて家に帰ってきたら、我がままを言ったり、だらしなくしたりしたいだろうと思ってしまうのです。そういえば従業員にも厳しいことは、私は言いませんね。自分が一番バカだと本当に思っているからです。

事務所通信 平成29年8月

つれづれ日記

お盆も過ぎ、虫の音も闇夜に響く夏の終わりという季節に入りました。残暑厳しい中いかがお過ごしでしょうか? お盆は、あの世からご先祖様がこの世に帰ってこられる、特別な期間だといわれます。真っ暗な中で、ロウソクを付けて祈りをささげていると、死んだおばあちゃんが笑っているような気がします。またおじいちゃんは、私が生まれる前に死んでしまったのですが、そのおじいちゃんもそばに来ているような気がします。
死者の気配を感じると、私は心がたいへん落ち着きます。そして、なんだかいろいろな人に対して感謝の念がわいてきます。また心が解放されて、疲れがとれていくような気もします。この感覚は、読書をしているときの感覚に似ていると思います。
読書も死者とつながる行為ですね。夏目漱石を読んで
いると、となりに漱石が座っていて、「舩橋くん。それではダメだよ」と、助言をしてもらっているような気になります。
うまく経営をされている社長さんは、何かしらの行為で闇や死者とつながっているケースが多いと思います。またお墓参りが嫌いという人でも、長時間の散歩や就寝前に天井を見つめるなど、本人は意図しないで瞑想行為を行っている場合も多いと思います。
商売が成功するという保証は、どこにもありません。すごく頭のいい人が、すごい戦略を立てても成功するかどうかわかりません。すごく財産があってすごく人脈のある人が成功するか、というとそうでもありません。どこか運が強くて、お目出たい人、なんとなく波にのっているような人が成功したりします。もうこれは、理屈ではありません。
もう少ししたら、お彼岸が来ます。秋分の日、の前後3日間くらいですね。秋分の日は、昼と夜の長さが同じになります。太陽が真東から上がって、真西に沈みます。こういった自然の営みは、私達人間ではどうすることもできません。しょせん、私達人間の力などしれている、と感じます。自分の力では、どうにもならない、地球のオキテ。そんな秋分の日に、死者の気配を感じれば、心も落ち着くような気がします。

社長力をアップする方法
みなさまは、金融機関の人をどのように捉えていらっしゃいますか?信用金庫や銀行や農協は、お金を預けてお金を借りる所、と認識されておられると思います。もちろんその通りです。しかし、それだけでは、足りないと思います。
金融機関の方は、私達が思っている以上に多くの経営のヒントをお持ちです。多くの会社を見てきておられるので、どのような会社が倒産しやすいか、どのような経営をすると伸びていくか、ということを経験値としてもっておられます。
また同地域の同業種の会社は、どのような経営をしていて、どのような強味をもっているのか、という情報もお持ちです。つまり金融機関の方は、こちらが教えを乞えば、よい教師となってくれるのです。ですから、金融機関の方が会社に訪問されたら、お茶の一杯も出して、いろいろと聞いてみると良いです。多くの情報をいただけます。
さらに、可能なら金融機関の方を相手に、会社のプレゼンテーションをして下さい。短い時間で自社をアピールする練習になりますし、失敗をしても何もマイナスがありません。また自社の財務的な説明も金融機関の方にしてみてください。今後大きな取引が発生したら、社長自らの言葉で財務説明をしなければいけない日が来るかもしれません。
一番まずいのは、金融機関の方に経営状況を聞かれたときに、「よくわかんないから、資料は全部税理士にあずけてあるから、税理士に電話して聞いといてよ」という対応です。金融機関の方は、「わかりました。税理士に聞いておきます」と笑顔で応えることでしょう。でも心の中では、「自分の会社の状況も説明できないのか、この人にお金を貸すのは怖いな」と思うはずです。もちろん自計化していないと、自分の言葉で会社の経営状況を説明できません(自計化とは、自社で会計データを入力すること)。
金融機関の方は、頭を下げて「お金を借りてください」と言われるかもしれません。しかし、あなどってはいけません。金融機関の方は、私達が欲しいと思っている情報やノウハウをお持ちです。もしかしたら、後継者が見つからないときは、マッチングの手助けをしてくれるかもしれません。
質問例
●この地域の製造業は、最近忙しそうにしていますか?
●金融機関の方は、決算書のどこを見ているんですか?
●私の会社は、今どれくらいお金が借りれるんでしょうか?
●金融機関の方から見た、私の会社の格付けは、どれくらいですか?
●新商品を共同開発してくれる会社をさがしているんだけど、聞いてもらえる?
●うちの会社には借入の担保がないけど、借入は出来ますか?
●事業計画書を作ったんですけど、見てもらえますか?
●決算書の報告を簡単にしたいけど、聞いてもらえますか?
●試算表で近況の経営状況を説明したいから、聞いてもらえますか?
●うちの会社は、従業員の年齢層が高いけど、この地域の他の会社も同じように年齢層が高いかな?どう思われますか?
※こんな感じで金融機関の方に質問してみてください。社長力アップのために。

相続のポイント
相続税というのは、税務調査の可能性が高い分野になります。では、その税務調査の可能性を低くする方法は、ないのでしょうか?
例えば、税務署出身の税理士さんや金融機関紹介の税理士さんに依頼すれば、税務調査の可能性は低くなるのでしょうか?答えは、NO.

相続の税務調査の可能性を低くする方法は、「33条の2の書面添付」をすることです。これは、税理士の保証書みたいなものです。この33条の2の書面添付に税理士が嘘を書くと、税理士資格がはく奪されます。ですから、税理士の資格をかけた保証書を添付することが、税務調査の可能性を低くする最大のポイントです。
相続の税務調査で一番税務署が見てくるのは、通帳です。相続開始前の3年間で贈与があれば、それは相続財産に含まれますから、税務署としては追加税金がとりやすいのです。税務署員も自分の成績を上げたいわけです。

通帳の引出しに50万円とか100万円などの引出しが頻繁にあると、亡くなった人が生前に誰かに贈与をしていたと疑われます。それをメモを書くことによって、贈与ではありませんよと主張します。ただメモだけでは弱いので、そこに領収書をつけます。
生前に通院や旅行や買い物で多額のお金を使っていたなら、その領収書を見せることによって、贈与ではありませんと主張します。つまり領収書の有無が重要なのです。

対策としては、相続がちかいと感じ始めたら、とにかく全ての領収書を保存しておくことです。まとめます。
① 33条の2の書面添付を行えば、税務調査の可能性はかなり下がる。
② この書面は、税理士の首がかかっている。嘘は言えない。
③ 相続開始前3年間の通帳コピーに、支出の内訳をメモする。
④ メモだけでは弱いので、領収書を添付する。
⑤ だから、税務署に対抗するためには、領収書は絶対条件となる。
⑥ ○○税理士だから見逃してもらえる。という人脈が通用するほど、税務署は甘くない。

おじいちゃん、や、おばあちゃん、の領収書をいちいち保存する人は、この世の中に1%もいらっしゃらないと思います。でもそれが大切なんです。ちょっと手間ですが、相続が発生したときは、ものすごく助かるんですよ。あなた様ご自身を守ることになります。

※財産の額からみて、相続が発生しない方は、領収書の保存は必要ありません。

事務所通信 平成29年7月

暑い日が続きますが、いかがお過ごしのことでしょうか。
7月は、税務署の人事異動が完了する時期です。つまり7月から税務調査も本格化します。そして早速弊所のお客様にも税務調査が入りました。そのお客様は、誠実に記帳をされておられるので、税務調査は歓迎すべきものとなりました。
税務調査ではいつものことなのですが、ほぼ半日は業務日報や手帳の確認を税務署員はします。いきなり会計データや請求書は見ません。とりあえず従業員が何人で、どの現場で何をしているのか、ということをかなり詳細に聞いてきます。ですので、業務日報などを毎日つけている会社は、税務調査でいらぬ疑いをかけられないのです。
経営者の方は、よく「税務署に勝ちたい」、「税務署にやられるのは悔しい」とおっしゃいます。対策は、簡単です。嘘を付かない。ただそれだけです。
ただどれだけ注意をしていても人間なので間違えてしまうこともあると思います。そのときは、自主的に修正をします。ミスを隠そうとすると、嘘が嘘を呼んで、嘘だらけになってしまいます。
税金を少しでも少なくしたい。税金を少なくすることが最も価値のあること。・・・こういった考えをもってしまうと、嘘も付きたくなってしまうと思います。経営は、節税だけではありません。もしも3年後に設備を購入したいなら、内部留保してお金を会社に貯めなければなりません。節税と内部留保は、両立できませんので、納税しながら内部留保することになります。
また税金によって、知的障害者や未就学児の施設を作ることも出来ます。日本の道路が清潔で、交通事故をすればすぐに救急車が来てくれるのも税金のお陰です。そう考えると、節税至上主義は、切ない気がします。

上の写真は、中京銀行さん主催のバンクセミナーに参加させていただき、私(舩橋信治)が講師として経営計画を発表しているところです(講師は他にも4名)。右端に座っているのが、私です。中京銀行さんとTKCは仲が良く、このように協力しあって、バンクセミナーを開いたりします。
中京銀行 取締役 をはじめ、各支店長 それから TKC中部会の幹部役員など50名ほどが見学に来られました。

事務所通信 平成29年6月

つれづれ日記 7回目 平成29年6月

平成29年6月1日 名古屋駅でTKCの継続MAS研究会が行われました。この研究会は、隔月で実施されており、舩橋会計は毎回全員でこの研究会に出席しております。
研究会ではいろいろな業種が例題として挙げられ、その業績を改善するためにはどのような経営助言が必要かを討論していきます。2時間の中で2回から3回ほど意見を求められるので、ドキドキしながらの参加です。
経営助言といっても経営コンサルタントのように社長に具体的な経営アドバイスをするわけではありません。なぜなら、どのようにすれば業績が向上するかということは、私達よりも社長の方が的確に見えているからです。その道のプロである社長に、その道の素人である税理士事務所の人間が経営アドバイスをすることは、ナンセンスだと我々も承知しているからです。
ですので継続MASで社長に経営助言をさせていただくときは、私達はあくまでも客観的な数字をもとに会計のお話しをさせていただいて、その先の具体的な経営や営業戦略は社長に考えていただきます。数字を使った会話から経営を考えるきっかけをもっていただければと考えています。
もしも社長お一人で経営の改善策や戦略を考え反省することが出来るなら、私達のような経営助言をする存在は必要ないと思います。しかし、一人で経営改善や戦略を考え反省することは、なかなか出来ることではないと思います。人は人と会話をすることによっていろいろなことを考えることが出来るからです。
例えば、孔子やキリストや釈迦は、書物を一切のこしておりません。聖書はキリストの弟子たちがキリストの死後に、キリストとの会話を思い出して書き記したものです。先日ソクラテスの弁明という本を10年ぶりくらいに読みました。その内容は全て会話です。ソクラテスも会話によって思考をして、自己発見をしたようです。
学校の授業でも良い授業というのは、ディスカッションの時間が設けられていると思います。自分の意見を言うことによって、会話によって、自分の定点を見つけていくのは、とても効率の良いアプローチだと思います。
セブン&アイ・ホールディングスでは、全国から管理職を集めて東京で会議を行うと聞きました。今の時代、スカイプやテレビ電話でも会議が出来ますが、多額の経費を使っても社長の生の声を管理職に聞いてもらっています。これは、生の会話には多額の経費を上回る目に見えない効果があると確信しているから出来ることだと思います。
会話によって思考することが習慣化されている人は、会話をワザ化していると言っても良いと思います。そういえば舩橋会計のお客様にもそんなすごい人がたくさんいらっしゃるような気がします。
ちなみに私は5歳の息子と会話しながら、息子に多くのことを教えてもらいます。また仕事で困ったときは、スタッフと会話をしてアイデアをもらい助けてもらいます。もしも私が一人きりで孤独に頭を抱えていても、大した考えは浮かばないだろうと思います。そう思うと多くの人に助けられていると感じます。

誇り高く生きる ファミリー企業の経営者

税理士として経営者とお話しさせていただくと、「うちはどうせ小さな会社だから」とか「うちのような商売は下請けの下請けだから」と謙遜とも卑下ともとれるコメントを言われる方によく会います。大企業であれば、だれもが文句なしに立派な会社というのでしょう。
だとしたら名もないファミリー企業は社会では小さな存在なのでしょうか?いえいえ、私はファミリー企業こそが社会で最も重要な存在だと考えております。その理由としては、ファミリー企業の経営者は世界で最も厳しい過酷な環境を生き抜いている尊い存在だからです。
大企業の社長は、雇われ社長です。数年すれば、次の社長にバトンタッチします。しかし、ファミリー企業の社長は、タイムカードなんてありません。とにかく自分が実際にお金になるアクションを起こさなければつぶれてしまいます。またここは日本です。能力の高い海千山千の経営者がいくらでもいます。さらに借金が返済できない場合には、自分の家や土地がとられてしまう可能性もあります。何か事故が起こればすぐに損害賠償責任です。
もちろん公務員や会社員も大変厳しい状況でお仕事されています。しかし、ファミリー企業で働く経営者は、あまりにも過酷な環境に身を置いておられます。そんな環境で戦士として闘っている社長は、社会に希望と勇気を与えていると思います。
またファミリー企業は、経理に時間とお金を注ぐことが十分に出来ないこともあります。そんな中で日本は、自己申告制度を採用しております。誠実に正しい税務申告をファミリー企業がするはずだ、という信頼のもとにこの制度が成り立っています。ただでさえ資本の少ないファミリー企業が自分の負担で税務申告を正しく行うのは、お金の面でも労力の面でも大変なことです。もしも多くのファミリー企業がウソだらけの税務申告をしたら、日本はどうなるでしょう?おそらく自己申告制度が停止され、ファミリー企業の財務が国の管理下におかれます。そうなると実質的に社会主義国と同じ状態になります。つまり日本の会社の大多数を占めるファミリー企業が誠実な税務申告をしているから、日本の民主主義制度が維持出来ているのです。
以上の2点の理由から、私はファミリー企業の経営者は、尊敬されるべき存在だと思います。例えその業務が小さくても社会的認知が低くてもです。大きな利益をあげなくても、会社を存続させているだけで十分に社会的使命を果たしていると思います。
誰かと比べる必要は全くないと思います。そして、誰かに勝とうとする必要も全くないと思います。一人一人の経営者の小宇宙は、比べることが不可能なほど価値が高いですから。ファミリー企業の経営者であり続ける、ただそれだけで胸に隠れた誇りをお持ちいただいても良いであろう、と思います。
裏面の新聞記事の補足です。赤字AからEまでの部分。

A:給与や処遇面を変えるとあります。しかし、その前にやれることはたくさんあります。例えば、誰でも出来る仕事は、パートさんにやってもらうというのはどうでしょう。社会保険加入して専門知識を得た正社員に、「誰でも出来る仕事」をさせてはいないでしょうか?

B:建設・採掘の有効求人倍率が6.07倍とあります。これは、求職者一人に対して、6.07社の求人があるということです。

C:人手不足は外部委託で・・・とありますが、外部委託は給与よりも割高です。外部委託費は消費税込みの経費ですので、納付する消費税は減少します。しかし、外部委託費自体が割高なので、資金繰りを圧迫します。

D:別の工程も身に付けさせる「多能化」とあります。一人でいろいろな業務を担っていただければ、それだけ効率もよくなり、今の人数で仕事が回るということですね。この場合には、誰がどんな仕事をどこまで進捗しているのかというミーティングが大切になります。

E:新しいテクノロジーで人件費をおさえます。会計ですと、フィンテック(通帳・キャッシュカード自動取込)や証憑ストレージ(領収書をスキャナーで自動取込)を使えば(いずれもTKCの機能)、会計担当者の人件費が大幅に削減できます。

社長の着眼点
①  人件費で重要なのは、労働分配率を時系列で把握することです。労働分配率とは、限界利益の中に占める人件費の割合です。
限界利益=売上高-変動費  労働分配率=人件費÷限界利益率
②  労働分配率を把握したら、次に一人当たりの労働分配率を把握します。
③  次は、一人当たりの限界利益金額と一人当たりの給与金額を比較します。そうすると、従業員さんが自分の給料分を稼いでいるかが分かります。これを従業員さんにも見てもらいます。
④  次は、前期(出来れば過去3期分)の労働分配率と経常利益を比較します。労働分配率が下がっているのに、経常利益が上がっていたら従業員さんの能力が向上していると予想されます。反対に労働分配率が上がっているのに、経常利益が下がっていたら離職が多く技術が継承出来ていない可能性があります。
⑤  さらに近隣の同業者は、どれくらいの労働分配率なのかをTKCのBASTを使って比較します。まずは毎月の変動損益計算書の労働分配率を見て下さい。毎月見ていると、数値が大きく変動しますので、何か発見があると思います。

事務所通信 平成29年5月

平成29年5月
つれづれ日記 6回目
税理士 舩橋信治
経営者の悩みの多くは、従業員との関係にあると思います。思うように従業員が行動してくれない、と困っている経営者も多いと思います。幸い舩橋会計の従業員採用は、成功していると思います。参考になるかどうか、わかりませんが、舩橋会計の採用方法をお伝えさせていただきます。
① ハローワークで募集する(お金がかからない)
② ハローワークの記事に、「ホームページを見て下さい」と書いておく
③ ホームページには、募集のための動画を張り付けておく
④ 動画では、経営理念とそれを支える行動指針の話をする
経営理念の冊子(20ページくらい)を作っているので、面接ではまずそれを読んでいただきます。
採用時に行動指針の解説を何度もしますから、後で従業員が行動指針を破るということは起きません。結果的に、私は殆ど怒る必要
もなく、従業員を徹底的に信用することができ、従業員に対する不満は全く生まれません。
これは、私の個人的な意見なのですが、人と人の関係というのは相性というのはあまり重要ではないと考えております。例えば、「ウマが合う」とか「気質が合う」とか「相性がいい」というのは、あまり大きな問題でなく、その人間の器の大きさが重要だと思います。
器の大きな経営者の下で、器の小さな従業員が働くのは辛いと思います。例えば、ロケットの部品を造りたいと思っている経営者と、既存の部品だけ造っていたいという従業員は一緒に仕事ができないと思います。
器の大きな人間は、器の小さな人間を破壊してしまうと思うのです。経営理念を支える行動指針を明確にしておくと、自然と経営者と同じ器の人間が集まります。行動指針には、経営者が最も守ってほしい原則を書きますから、それに賛同できる従業員は経営者と同じ器をもっている可能性が高いのです。
反対に自分よりも器の大きな人間が応募してきたら・・・そういった人は、いずれ独立していくのでしょうね。

経営理念を持ち続ける人
名古屋市熱田区で建築家として活躍されている富田さん。6年前から税理士顧問契約をさせていただいております。
富田さんの事務所に入って椅子に座ると、さっそく富田さんから経営理念のお話しや建築に対する哲学のお話しをしていただきます。
富田さんは、建築のテーマを「長く生きる」というふうに捉えております。長く生きて、長くそこに住むにはどんな建築が必要かということを、広い視点から考え続けておられます。
そんな富田さんにラッキーなお話しが入ってきました。大手ゼネコンのアドバイザーというお仕事です。現在は、富田さんのアイデアが商品化されたり、富田さんの意見に大手ゼネコンの社員が学ぶという形が出来ております。もちろんそれに伴う報酬も発生し、売上高も一気に増加しました。
富田さんは、自分のことを「建築界の異端児だ」と言います。でもそこが富田さんの魅力なのかもしれません。儲かる仕事や時代の流れにはあまり興味がなく、自分の好きなことをやり続けるので、必然的にオンリーワンになってしまうようです。富田さんにとって重要なのは、「それが好きか、嫌いか」です。
富田さんは、家をどんどん設計して商売繁盛させることにはあまり興味がありません。それよりも、建築の流れを変えたいとおっしゃいます。これは、大学や専門学校で講師をされている影響もあると思いますが、視点がいつも社会に向いています。
建築界を良くしたい。建築に携わる人に幸せになってもらいたい。という大きな志があります。きっとこれからも変わらぬ経営理念でお仕事をされると思います。そして、その経営理念に引き寄せられるように、多くの志ある人や魅力的な仕事が富田さんに集まると思います。
写真は、富田さん。名古屋市熱田区在住 。この文章は、富田さんの確認を得ております。
Mail tomitaarch@jewel.ocn.ne.jp  HP http://www.tomita-arch.jp

行動指針と言われても、イメージがよくわからない方も多いと思います。そのためフィクションではありますが、イメージしやすいように行動指針を下記に書いてみました。

(株)日本商事の経営理念
世界に日本の伝統文化を広め、世界を平和にする

経営理念を支える行動指針
① 会社の中では英語しか話してはいけない
② 日本の陶磁器の輸出のみを行う
③ 入社3年以内に京都と奈良の寺院を最低300カ所見学する
④ ニューヨークとパリを中心に営業戦略を展開する
⑤ 全役員・全社員の給与は公開する
⑥ 年間利益が1億円を超えたら、その分は賞与とする
⑦ 毎年 親の誕生日には、故郷へ帰って親に3万円以内のプレゼントをすること。その費用と旅費は、会社が全額負担する

ここでご注意いただきたいのは、行動指針は単なる精神論をぶちまけているわけではないということです。何をすれば高い利益を獲得できるかという戦略も計算されております。
一方、行動指針は戦略だけでなく、経営者の直感・霊的感覚で決定しても良いと思います。損得を超えた直感は、ときに最も信頼できるものとなります。

戦略的会計
会計にはいろいろなスタイルがある。という言葉をよく耳にします。しかし、これを正確に言い直すと「会計にはいろいろなレベルがある」ということになると思います。
会計のレベルは、下記のようになります。下に行くほど、レベルは上がります。そして、下に行くほど戦略的になります。
① 現金出納帳を作成し、現金実査が毎日行えている。
② 会計データを自社で入力している。
③ 事業計画を作成して現実と比較している。
④ 社内会議で経営状況を公開している。
⑤ 決算報告会を開催する。
いかがでしょうか?これは、私が勝手に決めているものではなく、会計の世界では一般的に認識されているものです。会計はお金を生む作業ではありませんが、しっかり会計をしていくとやがて大きなお金を生むようになります。
例えば②を行うと、経営者が直近の経営状況を把握できるようになります。
また③を行うと、次はどんなアクションを起こそうかと考える機会が増えます。
そして④を行うと従業員の意識が変化して、業績が向上してきます。
最後に⑤の決算報告会というのは、取引先や金融機関などを呼んで決算報告をするというものです。そして取引先や金融機関などに感謝の気持ちを伝えるとともに、今後の目標数値も発表します。
決算報告会を開く会社は、1%もないと思います。でもやってみませんか?これをやると周りの社長を見る目が変わります。
そして有利な取引が発生する可能性もあります。
いかがでしょうか?無機的で義務的な経理の作業も、それをしっかり行うと思いもよらない良い効果がたくさん生まれます。

経理は書類のお掃除だと思います。いつもお掃除をして、ピカピカにしておくと福も入ってきますよね。反対にお掃除をしないで領収書がボロ新聞のようになってしまったら貧乏神が入ってきますよね。
経理をしっかりやるだけで、業績は向上すると思います。

事務所通信 平成29年4月

平成29年4月
つれづれ日記 5回目
税理士 舩橋信治
桜が満開の季節となりました。いかがお過ごしでしょうか?舩橋会計は、3月決算に追われて息つく間もないという感じです。
この季節になりますと、濃紺の真新しいスーツを着たフレッシュマンを見かけ、自分の新入社員の頃を思い出してほほえましい気持になります。こんな組織が向かない私も一応会社員をしていた時代がありました。
その会社はアイシン精機という誰もが知っている大きな会社です。本来、私のような学業成績の悪い人間はそういうブランド企業に入社することは無理なのですが、偶然にも入社出来てしまったのです。
入社の前に試験というものがありました。なかなか難しい試験で制限時間は40分でした。その日は、たまたま入社試験を受けるのが私だけだったようで、一人で試験を受けました。試験官も一人です。
問題を解きながら、まだ終わらないのか長いなーと思って試験官を見ますと、なんと試験官は眠ております。きっと仕事の疲れがあって、私一人だけを監督していたので、昼寝をしてしまったのでしょう。
私は時計を鞄の中に入れてしまっていたので、とにかく問題を解いていたら最後まで解けてしまいました。そして見直しまで出来てしまいました。もし正規の40分という時間の中でしたら、私の力だったら半分くらいしか出来なかった試験だったと思います。
ようやく試験官(その会社の社員)が目を覚まして、私の答案用紙を回収しました。そして試験官は笑いながらこう言いました。「あれ、ちょっと長くなりすぎちゃったね」。おそらく90分くらいは時間をいただいたような気がします。今思えば、あれは試験官の粋なはからいだったのか?いや、あの寝顔は本物だ。つくれるものではない。
そういった偶然が重なったので、私のような学業成績が悪い人間でもアイシン精機に入れてしまったのです。
そのアイシン精機には、一人私のことをよく面倒見てくださった上司がおりました。当時、その上司は50歳くらいでした。今でもその上司のことを思い出しますし、税理士事務所を開業した平成16年にもお手紙を出しました。
仕事を指導していただける上司というのは、ときに親よりも大切な存在になります。仕事を覚えなければ社会で生きていけないからです。仕事を丁寧に指導してくださる上司は、一生の恩人になります。もう一度、その上司に会えることが出来たらな、と思います。